2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

未来への構え

読了。ゆうべ、風呂で。 長塚京三『私の老年前夜』(筑摩書房) 前作に比べて、やや世界への難癖具合が進んだか。 話の運び方というか、ひとつひとつのお話の、 巡らせ方が、とても楽しい。 ほんの束の間の、先の知れた楽しみなら、早晩苦しみの種になるのが…

触発しあう兎

気になる新刊。(既刊もあるデヨ) 今橋映子『フォト・リテラシー―報道写真と読む倫理 (中公新書)』(中央公論新社) 宇田賢吉『電車の運転―運転士が語る鉄道のしくみ (中公新書)』(中央公論新社) レオニード・ツィプキン、沼野恭子『バーデン・バーデンの…

あたりまえじゃない光

この記事はよかったですね。 都築響一『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(晶文社)の紹介。 自分でも、読まないとだ。 本屋のほんね:http://d.hatena.ne.jp/chakichaki/20080525 読了。 『池袋・母子 餓死日記―覚え書き(全文)』(公…

長いグッドバイ

風呂読み。 長塚京三『私の老年前夜』(筑摩書房) 今日もコンタクトしてたので、 快適な風呂読み。 「長いお別れ」とは、誰が言ったか名言である。ひとが、愛するものに切実に向き合おうとすればするほど、理非を越えて、必ず襲われる喪失の予感、どうしよ…

象のあゆみで本を読み

風呂読み。 長塚京三『私の老年前夜』(筑摩書房) 今日はコンタクトしてたので、 快適な風呂読み。 三十年の月日を経て、曲がりなりにもやっと独り立ちしたと思う間もなく、ふと振り仰げば、還暦などという嫌なものが頭の上にぶら下がっているいまの私だ。…

いつどこにいようと俺。

車中のとも。 長塚京三『私の老年前夜』(筑摩書房) 『僕の俳優修業』もよかったが、 こちらもよいです。使う言葉の難しさが、 なんともいえず、味わい深い。 幻惑されてるだけかもしれないが。 たまの役者、というものもないのだ。演技の場にいるばかりが…

ぼくのしがみついてる世界

ひろい読み。 小野博『ライン・オン・ジ・アース』(エディマン) 「記事にならないこと」を読む。初めての海外旅行での、 衝撃体験。ぼくも、それを、求めているのだろうか。 今、感じている世界をガラリと変えてしまうような体験を。 目の前の光景を見なが…

トイレのとも。

読了。 佐々木正悟『できる人の直感力―あなたの潜在能力が目覚める30のメソッド』(ビジネス社) ほほー、と思うところはいくつかあったけど、 相対的に、「なんかいまいち」という印象。 トイレの中で、とぎれとぎれ読み継いでいたからかもね。 酔っ払い方…

血は雨のごとく

夕飯を買いに行くとき、雨に降られた。 土砂降りの中、カサもささずに自転車。 生きててよかった。 風呂読み。 柴田元幸『モンキー ビジネス2008 Spring vol.1 野球号』(ヴィレッジブックス) シェリー・ジャクソンの「血」を読んだ。柴田元幸訳。 現…

記憶の森でひとやすみ

今日、山手線が渋谷を発車したときに、 オレンジ色のポスターが見えた。「バウハウス?」 こういうとき、ネットがあってよかったと思う。 これでした。 バウハウス・デッサウ展:http://www.bauhaus-dessau.jp/ 学生の頃、なんとなくバウハウスが好きで、 ド…

砂上のただいま

ほとんど初めて、シモキタヴィレッジヴァンガードの、 中央サークルの棚を念入りに見た。あそこ、怖いんだよな。 探していた本は見つからなかったが、代わりに2冊。 購入。ヴィレッジ ヴァンガード下北沢。 『池袋・母子 餓死日記―覚え書き(全文)』(公人の…

カヴァーだっていいじゃないか!

車内広告で知ったのだが、町田に、 ジュンク堂のコミック館みたいのが オープンするそうな。5月23日だそうです。*1 車中のとも。 ジョン・マエダ、鬼澤忍『シンプリシティの法則』(東洋経済新報社) p.48の名刺の図案や田中一光とのお茶会のシーンなどが面…

小さなしあわせを数える

購入。玄華書房。 村松友視『夢の始末書 (ちくま文庫)』(筑摩書房) ラーメン屋さんで読み出し。 山田太一『遠くの声を捜して (新潮文庫)』(新潮社) 冒頭、なんか読んだことある、と思ったら、 買うときに店頭で読んだんだった。 帰り道、スピッツを聴き…

本屋では、耳をすませて!

車中のとも。 ジョン・マエダ、鬼澤忍『シンプリシティの法則』(東洋経済新報社) シンプルと複雑とを表裏一体とみなしているところが、 信用できそうな気がしている。けども、あんまし、 あたまに入ってこないようでもある。 昼休みに本屋さんに行ったけど…

ことばに淫して

毎日新聞朝刊に、村上春樹インタビュー。 新作は、「大長編」というから楽しみだ。 カラマーゾフ、訳したり、しないかなぁ。 理想とする文学について村上春樹の"即答"。 何回でも読み返せる作品です。それ以外の試金石はない。そのために、リズムのいい文章…

詩や歌や自転車や

今日は、小雨振る中、自転車で出かけた。 春、自転車をこぐのは、とても気持ちいい。 いろいろな植物の匂いがする。 読了。昨日、風呂で。 荒川洋治『詩とことば (ことばのために)』(岩波書店) 自分のために詩を書く時代は終わった。詩の全体を思う、思い…

ゴキゲンいかがですか。

雨。 こないだ、ツタヤでDVD借りようとしたら、 カードの期限が切れていて、借りられず。 実家から転送してもらったカードが、今日届いた。 新カードは、実家のほうに届いていたのだった。 期限切れてから3ヶ月近くたっていたのに、 全然気がつかなかった…

東京を剽窃せよ。

明日から、また雨みたいよ。 気になる新刊。(既刊もあるデヨ) 白鳥和也『丘の上の小さな街で―白鳥和也自転車小説集 (えい文庫 167)』(エイ出版社) 横木安良夫『横木安良夫流スナップショット (えい文庫 169)』(エイ出版社) 古川日出男『ベルカ、吠えな…

猫を思い出して

車中のとも、公園のとも。 保坂和志『プレーンソング (中公文庫)』(中央公論新社) ぼくも、学生のとき、迷い込んできた猫に、 えさをやったことがあったなぁ。2日くらい、 一緒に暮らした。夜中に、のりを食う猫だった。 購入。 『週刊金曜日』2008.5/2,5…

しあわせを明日へつなげて

久しぶりに、広尾〜恵比寿〜代官山〜中目黒と歩く。 なつかしのユトレヒトを擁したパンションが、 まだ、かろうじて建っていたよ。 購入。COW BOOKS。 池内紀『架空の旅行記 (池内紀の仕事場 6)』(みすず書房) 購入。ブックオフ中目黒駅前店。 斉藤洋『ル…

境界線を越えて

いただきました。 小野博『ライン・オン・ジ・アース』(エディマン) これからも、いくつもの境界線を越えていくのだろうけど、 ある日、足がすくんでしまうときが来るような予感がする。 そのとき、境界線の向こう側でぼくを呼ぶのは、誰だろう。 ぼくは、…

生きあぐねている人のための

読了。 角田光代『あしたはうんと遠くへいこう (角川文庫)』(角川書店) しかし、これが一人の人間に起こる出来事ですか。 自分で、「一人のヒト」として、信じられるのかしら。 面白かったス。 昨日の風呂から今日のソファーで。 保坂和志『書きあぐねてい…

好きが散乱、シンクロニシティ。

伊達公子、すごいね。*1 これで、日本の女子テニス若手が、 盛り返して欲しいね。 バレーボールもテニスも、ラリーが続くから、 女子のが見てて面白いと思う。 女の子が好きだから、 じゃないと思いたい。 だてきみ、がんばれ。 車中のとも。 角田光代『あし…

補助線を探す午後

車中のとも。 茂木健一郎『思考の補助線 (ちくま新書)』(筑摩書房) もぎーの本を、初めて読む。ちょいと読みにくい。 けどしかし、なんといってもこのタイトル。 タイトルだけでご飯3杯はいけそうだから、 読むぞ。 ふられそうな男へのメッセージ。 これ…

鬼の居ぬまに、本読み。

読了。 池波正太郎『新装版 鬼平犯科帳 (24) (文春文庫)』(文藝春秋) あまりの途中具合に、悲しみすら感じない。 なんだ、これ。池波好きで、続きを書いてしまった人、 何人くらいいるんだろうか。 巻末に、尾崎秀樹の「池波正太郎の文学」併録。 他の作品…