象のあゆみで本を読み

私の老年前夜


風呂読み。
長塚京三私の老年前夜』(筑摩書房
今日はコンタクトしてたので、
快適な風呂読み。

三十年の月日を経て、曲がりなりにもやっと独り立ちしたと思う間もなく、ふと振り仰げば、還暦などという嫌なものが頭の上にぶら下がっているいまの私だ。それにしても、私はあの頃の、抜き差しならなかった不自由さというものを、あまりにもあっさりと忘れてはいないだろか。(p.101)


装丁は菊地信義
表紙・背表紙の象が、なんとも言えずよい。
あの鼻のまがり具合、目の奥の思索!