偶然を必然として育てる旅、もしくは本屋

二番目の悪者


退勤後、友人と会うために心斎橋へ。
その前に、スタンダードブックストア@心斎橋を駆け足でのぞく。
相変わらず気になる本がたくさん。棚に細い紙でジャンルというか、
その棚のポイント(?)を表示する試みをしていた、文芸書のとこ。
そのまま、駆け足で外へ駆け出して待ち合わせのレストランへ。
早く着きすぎた。あと15分は棚を見られたのになぁ。
食事を終えたら、また立ち寄って帰ろう。


気になる新刊。(既刊もあるデヨ)
アリカ『京都で働く: アウェイな場所での挑戦』(新潮社)
林木林、庄野ナホコ『二番目の悪者』(小さい書房)
吉田戦車日本語を使う日々』(小学館
井坂洋子詩はあなたの隣にいる (単行本)』(筑摩書房
吉野弘吉野弘詩集 (ハルキ文庫)』(角川春樹事務所)
星新一きまぐれ星のメモ (角川文庫)』(角川書店(角川グループパブリッシング)


『二番目の悪者』ツイッターでちらっと見かけたタイトル、
よく見れば、『BRUTUS』本屋特集のイラストの方、庄野ナホコさんとおっしゃるのか。
「小さい書房」さん、っていう名前にも、聞き覚えあり、新しい出版社さんでなかったか。


『日本語を使う日々』2012年刊行とな、知りませんでした。
伊藤理佐さんとの結婚当初のころのエッセイらしく、
『まんが親』を愛読するものとしては、気になる一冊。
そして、装丁が名久井直子さんでした。


『詩はあなたの隣にいる』気になっていた一冊、入荷していたのか!
ということは、勤務先には配本なかったのか?週明け確認だ。
装丁は、こちらも名久井直子さん。名久井だらけか!


吉野弘詩集』話題のこれが、売っている!
なぜ残っている!みんな、ここにあるよー!


雪がちらつく御堂筋をなんばへ向けて走る頃、
わずかに閉店時間を過ぎてしまって、
気になるやつらとの再会は叶わず。
気持ちを慰めるために天牛さんに寄る。


車中のとも。
小川洋子平松洋子洋子さんの本棚』(集英社

小川 日常生活でも刻々偶然は起こっているんだけれども、忙しさに紛れたり、心がすさんでいたりすると、その偶然の持っている意味をゆっくり考える余裕がない。偶然がもたらしてくれる恩恵を取り逃がしている。それが旅に出ると、旅が持っているある種の緊張によって見たもの、出会ったものがくっきりとしてくるので、日常生活の中ではとりこぼしている偶然が、必然として育っていくということもあるのかも知れません。
(p.123-124)


濃いなぁ。第三章「家を出る」も良かった。
後半は旅の話。白州正子、檀一雄、『インド夜想曲』。旅と言葉。偶然と必然。
「&」は、<わたしの中の海。産むこと、母になること>。