生と死と思い出

街場の現代思想 (文春文庫)


読了。
内田樹街場の現代思想 (文春文庫)』(文藝春秋


人生相談的な構成のQ&Aでは、わりと絶望的、
というか、「だからどうしたらいいのよ?」という、
他者依存無責任モードに放り出されることが多かった。
「では、どうしようか」という気になればいいのだが。

今の若い人たちに欠けているのは「生きる意欲」ではなく、実は「死への覚悟」なのである。「生きることの意味」が身にしみないのは、「死ぬことの意味」について考える習慣を失ってしまったからである。(p.242)


けれども、たとえば上のような文章を読んだときには、
「死ぬことの意味」について考えてみればいいのか、
という状態にはなる。考えられるかどうかは、
次のステップ。


中学・高校時代の恩師が亡くなった。
お通夜、お葬式とも出席できない。せめて、
先生の思い出ばなしを眠りかけた妻に語った。