とほんおさめ2022「彼岸」

ルチャ・リブロの青木さんのツイートで、

今年のルチャの最終開館日が終わったことを知る。

また今年も、彼岸の図書館へたどり着けなかった。

仕事を辞めて身軽になったから、川を越えることも、

できるんじゃないか、と機会をうかがっていたのだが。

 

金曜日。

また週末になると、家を出られなくなる。

とほんさんに、行こう。

 

もしかして、今日行けば、

とほんおさめになるじゃないか。

うっかり、年を越してしまうところだった。

あぶない、あぶない。

 

家を出る前に、

気になっている本のタイトルを、

ノートにリストアップする。

けっこうあるな。

 

リストの一番上に書いた本は、

残念ながら売り切れていた。

さもありなん。

 

スナガワさんと話しながら、

少しずつレジから遠くの本へと、

からだを移動させていく。

 

そのとき、一組の男女がとほんさんに入ってきた。

お知り合いのような雰囲気。チャンスだ。

棚をじっくりと見るチャンスだ。

 

ふと、会話が耳に入ってきて、

青木夫妻だったことに気づく。サイン本を作っている。

「今年もルチャ・リブロに行けなかった」と嘆いた日に、

ルチャ・リブロのおふたりに会うことができるなんて。

 

初めておふたりにお会いしたのは、

とほんさんでやった未読本のブクブク交換会のとき。*1

もう五年も前のことだ。「来年こそは、うかがいます」と、

鬼に笑われたって、言わずにはいられなかった。

 

笑われても言わなきゃいけないことは、

たくさんあるはずだった。

 

購入。とほん。

佐藤友則『本屋で待つ』(夏葉社)

髙村志保『絵本のなかへ帰る 完全版』(夏葉社)

太田靖久、友田とん『ふたりのアフタースクール』(双子のライオン堂出版部)

藤本和子イリノイ遠景近景 (ちくま文庫 ふ-54-2)』(筑摩書房

村瀬孝生『シンクロと自由 (シリーズ ケアをひらく)』(医学書院)

 

イリノイ遠景近景』は、先日の忘年会で、

スナガワさんが2022年の一冊で紹介していた本。

刊行直後から気になっていたのだが、買えていなかったのだ。

とほんさんで買えて、良かった。

 

ここから、彼岸を目指してゆこう。

本屋で待つひとに、会いにゆこう。

優しい本のなかへ、帰ってゆこう。

誰かと一緒に、放課後をあそぼう。

本屋さんの遠景近景に目をこらして、

シンクロしながら、自由自在に。