居留守みつばち、郡山の亀、歌は世田谷ピンポンズ

美しい街


家事の合間にTL。『365日のほん』*1
もう入荷してるお店けっこうあるのな。昨日、
Title さんから出荷のメール来てたけど、今日、
在宅中に受け取れるのかなぁ。そして、ちばさと先生の新刊*2
こちらも、なんとなく祝日明け金曜にお目にかかることになりそうだ。
いちおう、後でベニヤさん覗いてから行こうか。


洗濯機を回している間にネットで、飯間浩明さんの「国語辞典のゆくえ」、
「電子版の辞書の可能性」を聞く。逆引きのことも出てきた。
電子辞書では項目の並べ替えができる、という話。
でも、逆引きの辞書ってば、紙でもあったよね。


たまった皿も洗う。昼間はなぜか、
イヤホンで聞く気がしないので、CDで、
世田谷ピンポンズ『紅い花』*3をかける。


最低限の家事を終えて、軽く昼飯。


みつばち古書部に置いてある本、
いったいどのくらい売れたのか、
分からない。分からないけれど、
念のため、補充分を持っていく。


スリップを作って、駅前でコピーして、
電車に乗りこむ。今日は、みつばち古書部に補充に行ってから、
天王寺から郡山へJRで攻め入る。夏葉社島田さんに会いに行く。
トークが詩のことだから、車中のともは、詩のことについての本。


車中のとも。
本の雑誌編集部『本の雑誌414号2017年12月号』(本の雑誌社


まずは島田さんの、「本屋さんしか行きたいとこがない」を読む。
宇田智子さんの『那覇の市場で古本屋』*4が出てきた。
島田さんの文章、好きだ。島田さんの話も、好き。


今日の店番みつばちは、1003のちおさん。
お客さんが途切れなかったので、隙をみて少しだけお話。
自分の棚は、あまり売れていなかったけど、持ってきた本を入れて、
空気を入れ替える。再び、一番上棚に移動されていたけれど、
もうずっとここにいてもいいんじゃないかしら。
とかいって、またアタックチャンスもらったら、
下の方に降りていってしまうんだろうけどな。


購入。みつばち古書部。
池波正太郎新装版 鬼平犯科帳 (5) (文春文庫)』(文藝春秋
北村薫自分だけの一冊―北村薫のアンソロジー教室 (新潮新書)』(新潮社)
『ライフ 本とわたし LIFE the book and I FALL 2017』(ライフ)


実家から以前、1冊だけ鬼平を持ってきていて、その後、残りのも全部持ってきたのだが、
こないだ本棚の前列に並べ直したら1冊足りなかった。おそらく、最初に持ってきた1冊だろう。
部屋のどこかにはあるのだろうけどみつばちで見つけたから買っちゃった。
『ライフ』には、淺野卓夫さんの文章が載っていた。


郡山でのイベントまで、まだ時間があったので、
少しゆっくり棚を見ようと、居留守文庫へ。
表の本は中に入っていた。そうか、天気だ。
岸さんに声をかけてから、入ってすぐの棚。
少しずつ、奥へと入っていく。いいなぁ。
気になる本と、ぜんぜん読む気にもならない本と、
その混在具合がちょうどよく、好奇心の限界が少しずつ、
拡張されていくような気がしてくる。これまでに買っては、
読めずに終わってきた本たちの呪いの声がだんだん小さくなってゆく。


そういえば、居留守文庫へ最初に来た日にも、
箱入りの本を買ったっけ。あれは、一度も箱から出していない。
そうして今日も、箱入りの本を手に取ってしまう。今朝聞いた、
飯間さんのことばを思い出す。読まなさそうな本を買うことに、
マゾヒスティックな快感を選んで、岸さんに差しだす。


購入。居留守文庫。
逆引き広辞苑 普通版』(岩波書店
長田弘『私の二十世紀書店』(中央公論社


『私の二十世紀書店』は、こないだスナガワさんが、
水無瀬のトークで紹介していたもの。聞いてすぐに再会すると、
欲しくなってしまうのが、とりの心情。


天王寺まで歩いていく途中で少し降ってきた。
おなかもすいてきたしと、スタンダードブックストアあべのに立ち寄るも、
レジで「フードはちょっとお時間いただきます」と言われているのを聞いて回れ右。
結局、郡山のモスへ。みつばちで買った鬼平読んでたら遅くなった、遅刻する!


亀さんトーク尾形亀之助『美しい街』刊行記念対談 夏葉社 島田潤一郎&詩人 西尾勝彦〜
http://to-hon.blogspot.jp/2017/10/blog-post_19.html


場所は、「とほん」はす向かいの「元ふくせ」にて。
入り口はがらんとしている。ひとり、とほんさんの方に歩いて行ったので、
ボクもついていく。店はまだ開いていた。奥方様にイベントについて訊ねると、
入り口入って奥まで行くと受付があるとのこと。テレビを模した金魚鉢を横目に、
古い家屋の狭い通路をぐっと奥へ。歩いているだけでタイムスリップしてゆくようだ。


和室にはすでにお客さんがひしめいている。靴を脱いであがる。スナガワさんに、
料金を払って温かいほうじ茶をいただきに部屋の奥へ。客席と間違えて、
こたつに入ろうとして西尾勝彦さんにたしなめられる。赤面。
スナガワさんをはさんで、左に島田さん、右に西尾さん。
ゆるゆると亀の歩みで、亀之助の話が展開してゆく。
途中から謎の腹痛に耐えながら面白く聞いていたが、
島田さんのテンションに悪影響を与えていたかも。
ぜんぜん知らなかった亀さんの人生が、
ページのかげから手招きしていた。


トーク後、いったん小休止して、懇親会。
和室での懇親会は、なんとなくくつろいだ気分になる。
今月3度目のトリイ氏や、まさかの世田谷ピンポンズさんともことばを交わす。
ピンポンズさんと「ホテル稲穂」の話ができたのが今夜のハイライト。
とほんさんで未読本の交換会をやったときの参加者の方々も、
何人かいらしていた。この会場も素敵だったし、
これからもとほんイベント、楽しみだ。


購入。@亀さんトーク
尾形亀之助松本竣介美しい街』(夏葉社)


帰りの電車で、「ホテル稲穂」から、世田谷氏の曲を聞いてゆく。とてもいい気分。
夜の郡山と、午後の文の里。たくさんの本といい気分でずっしりしたウララトートを持ったまま、
異次元にて1時間くらい反芻したいところだが、のどのためにも直帰、直帰。
近鉄奈良から折りたたみ傘を差しながら、「雨乞いの歌」を聞く。


帰宅すると、新聞受けに不在票が入っていた。やはり!
辻山さんからの荷物。明日、再配達手配せねば。


ふと、そばにあった『冬の本』*5に手を伸ばして、
ぼんやりした頭で目次をじっと見る。橋口幸子さんのを再読。
どんな内容かは、忘れていた。一読、本をパタンと閉じて頭にのせた。
夏葉社、島田さん。いい本をありがとうございます。12月刊行の、
新作にも期待。