あなたに宛てた「子どもの本」を

西の空にくっきりまるい月のかがやき。荷物はないけどほぼ通常出勤時刻。
モーニングはしないでサンドイッチ買って、職場に直行することにする。
少しだけ、雨。


車中のとも。
長田弘『読書からはじまる』(NHKライブラリー)


昨日の帰りにうとうとしながら読んでいた「子どもの本のちから」を、
少し戻りながら読み直す。危機感も漂うこの文章からぼくがもらったものとは何か。


大人が子どもの本を読むなら、じゃあどこで読もうか、って話をしていて、
「電車では、読んでいる人がいない(から読みにくい)」みたいに言ってるが、
「大人で読む人が少ない子どもの本を読んでみよう」ってんだから、どこで読もうが、
「そんなことしてる奴はいない」状況はついてまわる気がする。


図書館の子どもの本のコーナーに大人が立ち入ると、排斥される、という話はまぁ、
起こりうるような気もするけど、電車で大人が子どもの本を読むことに対するためらい、
みたいなのについては、「読みたいなら読めばいいじゃん」しかないのではないか。
誰かを不快にすることも、ないと思う。あるかしら。


図書館の子どもの本のコーナーにだって、僕は入っちゃいますけどね。
子連れじゃないときでも。もっと年いってからだと、入りにくくなるのかな。
「人目を気にして子どもの本を読めない」というのは、最終的には、
隠れて読めば解決する。そもそも、読もうという気にならないと、
読むことは無理だろう。「子どもの本」を、大人が読むことの、
喜びや楽しみを、体験者が語ってゆくことが、始まりだろう。


先輩から年末に投函したであろうハガキが届いた。
うらおもてに、びっしりとことばがつまっていた。
「ハガキは書けるスペースが少ない」と書いてあった。


嬉しい。


まだまだ、ぼくに宛てられたことばが、先輩の中にあるのだ。
ブログを読むと元気がでるとも書いてくれていた。嬉しい。
最後に「よいおとしを」とあった。ありがとうございます。
おかげで、よいとしを迎えられました。