大和郡山に豊かな本の森、とほん

本は読めないものだから心配するな (ちくま文庫)

 

西大寺での用事が無事に終わって、

では、郡山に向かおうか。10年前のミニノート出てきて、

車中でパラパラする。長女の名付けの際の検討が残ってた。

あぁ、あの時の緊張感は、格別であった。10年か。

 

今回は、repair個展、開催中にちゃんと来れた。

とほんさんのイベント、かなりの割合で、

開催直前とか、終わった直後とかに訪問。

扉を入らず、いきなり廊下の絵を堪能。

スナガワさんに気づかれないままに、

ゆっくりと、異世界を漂うぜいたく。

 

店舗スペースに侵入、手指消毒、そして、

ご挨拶。「こんちあ!」あぁ、ここに、

敬愛する書店主、スナガワ氏がいるよ。

スナガワ氏の手入れが行き届いた、

豊かな本棚が繁茂しているのだよ。

 

棚を見る。本に触れる。おしゃべりをする。

他のお客さんがスナガワさんとことばを交わして本を買う。

あたまの中を、背表紙に刺激された思考が駆け巡る。

またおしゃべり。視線をタイトルに絡めたまま。

 

購入。とほん。

南陀楼綾繁編む人―ちいさな本から生まれたもの』(ビレッジプレス

repaip『イディオムの鳥』

 

今日はとほんさんに行く。ならばこいつを持って行こう、と、

読みさしでずっと置いてあったのを鞄に入れて、でも、

行きしは開けず、話題にするのも忘れて、ようやく、

西大寺行きの電車を待つ郡山駅ホームで取り出した。

 

「どこまで読んでたか忘れた!」と、

テキトーなとこから読み始めたのだったが、

しばらく読んでみたら、レシートはさまっていた。

なるほど、ここまでは読んでたのだったか。

 

覚えていたような、覚えてなかったような、でも、

そんなことぜんぜん気にならないで、面白く読んだ、

多和田葉子のところとか。

 

車中のとも。

管啓次郎本は読めないものだから心配するな (ちくま文庫)』(筑摩書房

 

なんというか、この本の底力に、

ようやく気づかされた感じがあった。そういえば、

どこから読んでもいい魅力、みたいの、何度も耳にしてたけどさ。

心配しないで、いいんだな、っていう安心。ありがとう、本。

 

文庫になる前に、「これ、好きなんですよ」と、

スナガワさんに聞いていて、いつか、と思っていた本。

単行本を買うことはついになかったけど、この文庫、

長く長く、じっくりと何度も味わえそうだ。

エイミー・ベンダーのとこ、良かった。

 

帰宅して、遅い昼ごはんの準備。

とほんさんで買ってきたハガキで、

さっそく小沢さんにてがみを書こうと思いつつ、

頭の中でアレコレことばを転がしながら、

目玉焼き乗せトーストをかじる幸せ。

 

(あえて、こうして自分の行動を描写して、

 そこに「幸せ」というタグをつける療法)

 

小沢さんと、もとむさんに、

ハガキを書いた。