メドレー、リレー、ピーク

昨日買った『ホンのお楽しみ』*1は、置いてきた。
代わりに、ふっと手が伸びた義男を開く。


車中のとも。
片岡義男ラストシーンの出来ばえ (角川文庫)』(角川書店


「メドレーで六曲」から、3つ読む。ホッパーの絵を思う。

丸いテーブルにしようか、それとも四角なテーブルにするべきか、彼女はかなり迷った。迷っている時間が長かったので、そのあいだずっと、その部屋にはテーブルがなかった。(p.30) 


新人さんとレジに入る。まだ目も開いていないような状態だが、
いつかこの人が、ぼくのバトンを受け取ってくれるのかもしれない。
いや、もう目をつぶったまま走り出していると言ってもいい。
その手で、お客さんに本を渡し始めているのだから。


なんとかまだ明るい時間に外に出てきた。今日は、久しぶりに妻子が帰還しているはず。
明日は、おやすみだ。今、この瞬間が、幸せのピークなのではないか。


車中のとも。
片岡義男ラストシーンの出来ばえ (角川文庫)』(角川書店


「メドレーで六曲」の4曲め、「明後日」面白い。
6曲めの「夜長」も良かった。男同士の会話、電話、
というのが、ぼくが読んだわずかな片岡小説の中には、
あまり登場しなかったような気がする。男同士の、
おそらくは古い友人同士の会話は、いいよね。