それでも本を買うことを選んだ

日本語の外へ (角川文庫)


月曜だけど、休配ライフ。
乗換え駅でトーストセット。
ここんとこ、あまりの冷房のきつさに、
ぜんぜんゆっくり食べられない。ホットコーヒーで、
なんとかしのぎながらも、ヨーグルト残ってるの忘れて、
思わず立ち上がるほどの寒さ。座り直して、食べた。
お店の外に出ると、一瞬、メガネが曇った。
それほどの暑さ、つまり店内の寒さ、
そして湿度。すぐそばの本屋を覗く。


『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』が、
面陳されている。


すぐには電車に乗らず公園に向かう。
曇り空。いつもなら直射日光に熱せられている位置のベンチに、
腰をおろす。片岡義男日本語の外へ』(角川文庫)を読む。


湾岸戦争を観察した」という文章、70年も遡らなくても、
戦争はそこに立っている。片岡さんが、日本語で、その戦争について語っている。
アメリカと戦争について語っている。日本と戦争について語っている。


曇天から降り注ぐ光もそれなりに熱く、体も頭もぐふぐふになってきて駅へと戻る。


車中のとも。
片岡義男日本語の外へ (角川文庫)』(角川書店

第九条の存在を理由にして思考も実践もすべて停止させてはいないか、つまり平和という理念のための戦いという、やっかいでつらいことはしたくないと思ってそのとおりにしてはいないか、という指摘は第九条があるかぎり有効だ。(p.99)


無意識にいつもの弁当買って食べたあと、家から弁当を持ってきていたことに気づいた。
ゆうべ自分で作ったチャーハンを朝、自分で詰め込んだから、
妻に後ろめたくはないことだけが救い。


購入。
加藤陽子それでも、日本人は「戦争」を選んだ (新潮文庫)』(新潮社)
佐々木健一辞書になった男 ケンボー先生と山田先生 (文春文庫)』(文藝春秋


『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』が、
何冊か在庫あるはずなのに新潮文庫の棚に見当たらない。
ちょっと考えて、あ、夏の100冊か、と見当をつけた。
あった。出たばかりなのに、100冊に入ってんのな。


今日は分厚くはあるが文庫1冊しか持ってきてないから、
と安心して文庫2冊買ったのはいいが妙に鞄が重い。
そうか、食べてないチャーハンが入ったままなのだった。
それでも、僕は、本を買うことを選んだ。


戦争より、本を読んでいたい。
本屋をうろついていたい。