本を売るのも、命を売るのも、

洋子さんの本棚


ゆうべのチャーハンをお弁当箱に。
よりによって、きょうのお供は単行本。
ぎゅうぎゅうにつまった鞄を抱えて、
夜明け前の道を走る。アヒルさんは、
もうとっくに働き始めている時間だ。


車中のとも。
小川洋子平松洋子洋子さんの本棚』(集英社


岡山県出身同士の洋子さんたち。探り合うふたりの会話にドキドキ。
平松洋子さん、ノートルダム清心出身、渡辺和子さんが学長してた頃だそうな。
渡辺さんは、ご存知、『置かれた場所で咲きなさい』*1の。


ゆうべツイッターで流れてきた、山陽新幹線の割引の話。
結局、対象期間が短くて、予定を合わせるのが大変そうで断念。
その話を妻としていて、飛行機で行ったらいいんじゃないか、
という話になった。店へと歩きながら、いろいろ妄想。
行けるかも、という考えから、行き方の検討が始まる。
そもそも、行くつもりもなかった土地への、きっかけ。


面白い。


そもそも読むつもりもなかった本への、きっかけ。


作りたいね。


午後、レジを打ちながら、
そろそろ27時間が経つのではないか、と、
落ち着かない気分になる。


遠くで命が奪われるのをどうにもできないまま、
わたしは差し出された本を売るだけのおとこ。


けれどもそれは、今日に限ったことでなく、
毎日、毎日、どこかで命は奪われているのだ。


それでもわたしは、今日も明日も、本を売る。
それは、いいこと、だろう。


購入。
& Premium (アンド プレミアム) 2015年 03月号』(マガジンハウス)
里中哲彦、遠山修司『ビートルズの真実 (中公文庫)』(中央公論新社


空の弁当箱と、洋子さんたちでぎゅうぎゅうの鞄に、
さらなる2冊は、入れません。袋をさげて帰る。


このブログを書いている時点では、
彼らはまだ、生きながらえているようだ。
無事の帰還を祈る。