あたしゃ、リレーの途中でした

吾輩ハ猫ニナル


なんとなくな不安を抱えて出勤。
与えられた場所で、期待に応えられるのだろうか、
という。買いかぶられることから必死に逃れて、
自分を低く、低く差し出したい私が、いよいよ、
そうも言っていられない年齢、と言おうか、
立場、と言おうか、いや、いよいよでなく、
もうとっくの昔からそうだったのに、
とうとう目をそらすことができなくなった、
妻子を抱えて、(トハイエホトンドヤシナッテモラッテイルケレド)、
少なくとも、子どもを育てていく責任がある状況において、
低く、低く、というのは、じっさい、情けない。
情けないけれども、そういう癖があって、
できれば低く見積もられている相手に、
「あ、意外とやりますな」って感想を持ってもらう、
というところで、うだうだと生き延びていきたいな、なんて。


そんな風なこと口にしてみれば、
本屋さんなんて、あっと言う間に滅びてしまうかもしれない。


いかん、いかん。
あの人や、あの人や、あの人から受け取ったバトンを、
誰かに手渡すその日まで、足を止めずに、前へ、前へ。


車中のとも。
岡崎武志貧乏は幸せのはじまり (ちくま文庫)』(筑摩書房


ひとりひとりの話が非常に短いけれど、
不思議と物足りなさはない。味が濃いから、
少量でもパクパクとご飯がすすむ感じか。
突然、西加奈子センセイが登場して吃驚。
しかも写真がでかい。さては惚れてるな、師匠。

「自転車は貧乏人にとって重要な相棒だ」(p.149)

気になる新刊。
横山悠太吾輩ハ猫ニナル』(講談社
ユリイカ 2014年8月臨時増刊号 総特集◎シャーロック・ホームズ - コナン・ドイルから『SHERLOCK』へ -』(青土社
山本一生『哀しすぎるぞ、ロッパ 古川緑波日記と消えた昭和』(講談社
大人エレベーター』(扶桑社)


『吾輩ハ猫ニナル』第151回芥川賞の候補になっておるこの作品。
ちょっと気になる。


帰りの電車で、夏葉社さんの次の新刊情報を得る。
オカタケ師匠のブログに少し載っていたアレだ。
すごい!欲しい!読みたい!

今月25日取次搬入で7ヵ月ぶりに新刊を出します。『庄野潤三小説撰集 親子の時間』という本です。 「家族のあたたかみ」をテーマに、書評家の岡崎武志さんが、作家の数多くの単行本の中から9篇を精選しました(8篇が絶版の単行本からです)。装幀は和田誠さん。なんと函入りです。いいですよー。*1


文春、買って帰るの、忘れた。