語るに足る、ささやかな渇き
今日も、ついつい本屋さんに寄ってしまう。
ブックファーストなんばウォーク店で、
何か買えそうな気分を育てながら。
ふと、『語るに足る、ささやかな人生』*1を
読みたくなり、書棚を探す。すぐには書名も
著者名も出てこず、文庫化されてたはず、
と思いながら携帯で検索。
ようやく、駒沢敏器、小学館文庫、と判明。
しかし、ない。いったい、何が読みたいんだろう。
アメリカをドライブで旅する本、なのか?
長田弘の『アメリカの61の風景』はどうだ?*2
そんな高価な本を、旅先で買いたくはない。
大きい本だし、うちに1冊あるし。
そもそも、売っていないしね。
沢木耕太郎に助けを求めるも、
こちらの在庫も、ない。
気になる新刊。(既刊もあるデヨ)
三浦展『これからの日本のために 「シェア」の話をしよう』(NHK出版)
佐野洋子、西原理恵子、リリー・フランキー『佐野洋子対談集 人生のきほん』(講談社)
保坂和志『猫の散歩道』(中央公論新社)
山口智子『掛けたくなる軸』(朝日新聞出版)
森毅、池内紀『森毅の置き土産 傑作選集』(青土社)
諦めきれず、宿の近くの書店にも寄る。
ぐるぐるぐるぐる店内を回る。もちろん、
駒沢敏器も長田弘も、ない。ない。ない。
こういうときは、買わない方がいいのか。
さんざん粘って、ようやく一冊の文庫をレジに持っていけた。
この数時間の「浪費」で、結局読む時間がなくなったとしても、
ぼくはこの一冊をレジに持っていけたことを幸福に思う。
購入。パルネットかがや店。
松浦弥太郎『最低で最高の本屋 (集英社文庫)』(集英社)
強いて言えば、「アメリカ」という点が、
僕の渇きをいやす可能性を持っていたのかもしれない。
結局、巻末の対談やよしもとばななの解説を読んで、
寝てしまった。渇きは、どうなったのか。
本を求める気持ち、というのは、
なんとも不可解であります。