電車には人が乗っている

語るに足る、ささやかな人生 ~アメリカの小さな町で


久しぶりに電車に乗りまくって、
もろもろの用事をすませていく。


20年くらい、電車移動というインターバルをはさみながら、
それほどややこしくない人生を進めてきた。ややこしくなかったのは、
その途中休憩によって、息継ぎができてたからなんじゃないか、
と、心配になる。今、私は電車から離れて暮している。


とかいって、そういえば学生時代は、
電車でなく、自転車に乗って暮していたっけ。
まあ、経過を見てみましょう。


読了。
駒沢敏器語るに足る、ささやかな人生 ~アメリカの小さな町で』(NHK出版)

陽はまだ高いのに町に人影はなく、夕方のやわらかい風に、二階の壊れた窓枠が音を立てて揺れていた。白板の外壁はところどころペンキが剥げ落ち、アプローチの階段と共に傾斜のついている前庭の芝生は、きちんと手入れされていなかった。(p.200)


人のいない風景、というのに、心惹かれるときがある。