感情の森の嘘

車中のとも。
草野大悟俳優論』(晶文社

権堂に俺を奪われそうになった奇妙な二分間だった。(p.69)


まだ、奪われるほどに演じたことがない。
嘘つくことに、根深い恐怖を感じているのか。


奥さんに「わたし、もうすぐ死ぬの?」
と問われて、果たして僕の声は、
どんな風に響くんだろうか。