旅と思い出のあいだ

街と山のあいだ


旅の疲れは身体だけでなく、
部屋のあちこちに散乱している。
なんとか洗濯を済ませて、家を飛び出す。


久しぶりのとほんさんで、スナガワさんと、
視線は背表紙に走らせながら、おしゃべり。


購入。とほん。
若菜晃子『街と山のあいだ』(アノニマ・スタジオ
『ブックレットホン2号 特集 椅子と本』(とほんの編集室)*1


『街と山のあいだ』、いいタイトル。
小・中・高と、毎年夏休みには父と山へ行った。
もう今では、若草山を眺めるのがせいぜいだ。
そんなわたしにこのタイトルは、少し優しく、
少し刺激的。山に、行きたいなぁ。


小ぶりなハードカバー。
手に持った感じもすてき。


とほんさんからの帰り、ふと思い立ち、
大和西大寺で改札を出る。路地の奥にあるその古本屋さんは、
開いていた。しゃべりっぱなしの男性が、店主に禅問答をしかけていた。
なかなかに、興味をそそられる内容だったが、聞かぬふりで背表紙をにらむ。
カズオ・イシグロちくま文庫が売っていた。


購入。古本屋蝶野。
辻征夫、谷川俊太郎辻征夫詩集 (岩波文庫)』(岩波書店


車中のとも。
関川夏央本よみの虫干し―日本の近代文学再読 (岩波新書)』(岩波新書


東京・大阪間八時間の時代の、時間感覚。
古本屋蝶野に滞在しているときの、時間感覚。
連休を終えて、明日からの勤務を思うときの、時間感覚。