月よりも春よりも今、恋心

翻訳夜話 (文春新書)


今朝は、エアコンのタイマーが、
セットされていなかったけれど、
17℃もあった。春だね。
でも、コートを着ていく。
ポケットに、定期券、
入ったままだから。


車中のとも。
村上春樹柴田元幸翻訳夜話 (文春新書)』(文藝春秋


重訳のことが出てきた。『翻訳問答2』でも出てきたな。
伝言ゲームで、何が手渡されていくのか。何が、
こぼれ落ちていくのか。


こぼれ落ちるものがあっても、
何かを手渡していきたいという、
恋心、にも似た痛み。


正確さと速度、小説の同時代性のことなども。
せっかくの日本語で書かれた小説も、
購入したまま部屋で発酵させる私は、
ちょっと耳が痛い感じがしました。


ライ麦」の村上春樹訳が「現実的には不可能に近い」って言ってる。
当時は、そういう感じだったのかー。ズーイーの関西弁訳、
こちらは実現しなかったな。読みたかった。


財布に入ったわずかな小銭で、
菓子パンを買って職場に乗りこむ。
今日はちょっと荷物が少ない。
先週の後始末を粛々と。


18時過ぎに退勤。この時間なら、
もう明るいままなのか。春だね。
すれ違う人々の服装を見て、
自分のコートが恥ずかしい。
でも、ポケットに定期券、
入っているんです。


車中のとも。
村上春樹柴田元幸翻訳夜話 (文春新書)』(文藝春秋

村上 翻訳というのは言い換えれば、「もっとも効率の悪い読書」のことです。でも実際に自分の手を動かしてテキストを置き換えていくことによって、自分の中に染み込んでいくことはすごくあると思うんです。(p.111)


海彦山彦、村上・カーヴァー、柴田・カーヴァー、
村上・オースターと読み終えた。いやぁ、断然、オースターが好きだなー。
カーヴァーはどちらの訳も、僕にはヒリヒリしすぎてた。
まだ柴田・オースターが残ってるけども。
そっちはもう、間違いないわけで。


久しぶりに、『ムーン・パレス』*1が読みたいな。