すべての先生と生徒さんたちに幸多かれ

飛び跳ねる教室


ゆうべふと、読みだしてしまった本。
51ページまで読んで、日付変更線がぼくを、
またいでいった。無言で。おかげで今朝は、
眠い、眠い。雨降りの中、急いで職場へ。


車中のとも。(行き)
千葉聡『飛び跳ねる教室』(亜紀書房

若者を戦わせようとする法案通過 無臭の雨が降りだす 
(p.96)


これ、いつ頃の歌なんだろ。
「戦争法案」のことを歌っているのかと思ったよ。
自分の子どもを案じる親が、戦争を忌避するのと同じように、
学校の先生もまた、生徒の身を案じて戦争を忌避するのだろう。
もしかしたら、親以上に身もだえするかもしれない。
だって生徒さん、ひとり、ふたりじゃないものね。


学校も戦場 誰も殺さずに卒業したいと願う飛行士


今日は、読み聞かせ。
初めて読む本を渡されて、急いで目を通す。
すてきな絵本だった。初読で挑んでも良かったかな、
と思ったが、さすがに、自宅で娘に読むのとは違うから、
いっかい読んで、インストールする。


娘に読み聞かせるとき、まったくの初めての本を読むのも、
とても楽しい。おはなしがどうなっていくのか、ぼく自身がわくわくして、
地の文章やせりふなどを読む声の調子もその場でとっさに生じていくので、
とても楽しい。高野文子の『しきぶとんさん・・・』*1とか、
すごくドキドキしながら読み進めていったのを覚えてる。


それでも、今日、終わった後に、
先輩に「良かったよー」と言ってもらえたので、
嬉しかった。聞いてくれる相手がいるうちに、
何度も読みたい。


特に決意をしたわけでもないけど、そういえば、
あるときから、娘の「本よんで」リクエストを、
なるべく断らないようにしたんだよなぁ。
ありゃ、娘のためというか、
自分のためだったのかもな。


読了。
千葉聡『飛び跳ねる教室』(亜紀書房


休憩時間に、がまんできずに読み干す。
涙はこらえたが、売場に戻ってからも、
鼻をすすってしまって、あれだ。
いっそ、号泣したまま戻れば、
本の宣伝になったかもしれぬ。


出た、紋切型!「泣ける!」だね、と冷笑を浴びそうですが、
そうは言っても、「涙がこみあげる」という身体反応は、
私が本を読む際の快感指数のひとつとして有効なワケで、
他の人が泣けるかどうかは知らねども、あたしは泣いた、
それは快い読書体験だった、と報告させていただきます。


おススメいただいて、良かったわー。
確かに、『今日の放課後、短歌部へ!』*2と、読後感は似ている。
しかも、なんか相互作用もある気がする。
どちらかを読んで気に入った方は、
もう一冊も読んでみてはいかが。


だけども、先生って、大変そうだね。
ツイッターでは、ちばさとと生徒さんたちに、幸多かれ、
と祈ったが。すべての先生と生徒さんたちに、幸多かれ。


車中のとも。(帰り)
國分功一郎暇と退屈の倫理学 増補新版 (homo Viator)』(太田出版