この漫談は、6年ものですぜ?
台風が来る日。
祝日なので、入荷はなし。
念のため、いつもと同じ時間に起きる。
幸い、雨はまだ降っていない。今夜と、明日の朝と、
電車が動かないことも想定し、携帯の充電器を鞄に。
それでもまだ時間に余裕があって、珍しくパンを食べてから、
家を出た。雲の切れ間に青い色すら見えた。嵐の前の、か。
車中のとも。
岡崎武志『読書の腕前 (光文社知恵の森文庫)』(光文社)
ゆうべもさらった文庫版あとがきを読む。
庄野潤三、『早く家へ帰りたい』と、師匠と夏葉社の浅からぬご縁に、
うんうんと頷いて、さて、本文へ参ろう。
バスの特等席のくだり、「地震」の箇所が直されている。
そうなのか、光文社新書の刊行時は、東日本大震災前だったか。
ここを直せただけでも、師匠の心労がひとつ解消されたことでしょう。
大好きな一冊だけれど、ここの部分にさしかかると、胸が痛んだものだった。
お店の入っている施設の判断で、早い時間に閉店となる。
JR西日本の、16時以降運転とりやめも、影響したのだろう。
いつも以上に混雑していたので、なんとももったいない気持ちもあったが、
仕方がないことだ。早い時間の帰宅に、気持ちが大きくなって、
夜は、遅くまで本を読んでしまったり。
夜ふかしのとも。
岡崎武志、山本善行『古本屋めぐりが楽しくなる―新・文學入門』(工作舎)
「車庫じゃなくて車が書庫」(p.15)
お二人のトーク、面白いなぁ。漫才みたいだなぁ、と思ったら、
「文學漫談」て銘打ってた。それにしてもこんなにナイスな本を、
未読のまま6年も放置していたなんて。なんとぜいたくな。
文學漫談その一のとこに「新規収録」とあるのが解せなかったが、
後ろの方を見て、いくつか再録の対談もあるというので納得。
しかしこの本は、面白すぎて危険だ。コロコロ発売日の前夜に、
手に取るべきではなかった。
山本 自分が欲しい本がたくさんあったほうがいい。それには、やっぱり日頃から、いろんなことに興味をもって、目録見たり、人のエッセイ読んだりして、関心の幅を広げていくことが、結局は楽しさにつながっていく。(p.57)