気持ち良いバトンリレーを求めて

子どもの本の森へ


土曜日は、ダイヤが違う。
毎朝、それなりに小走りで駅に向かうが、
今日は、なかなかに懸命に走った。おかげで、
思いがけず2分ほど余裕が出たので、
冷たくて甘い飲み物でも買おうと、
自販機に小銭を投入。


押そうと思って指がのびたところに、
赤い色。あったか〜い。


激しく動揺するも、必死に落ち着きを取り戻して、
冷たい飲み物を購入して、ホームへ駆け降りる。
危なかった。


気になる新刊。
早野龍五、糸井重里知ろうとすること。 (新潮文庫)』(新潮社)
池内紀松田哲夫川本三郎日本文学100年の名作 第2巻 1924-1933 幸福の持参者 (新潮文庫)』(新潮社)



『日本文学100年の名作第2巻』
こんなシリーズが出てたのか、第1巻が出てたの、知らなかった。
第2巻には、上林暁「薔薇盗人」が収録されている。


読了。
河合隼雄長田弘子どもの本の森へ』(岩波書店


すてきな対談でござった。
もっと続きを聞きたいと思った。
河合隼雄長田弘の組み合わせで、もっとあればいいのに。


読み終えてなんとなく、つぎは長田弘の別な本を読んだら、
気持ち良いバトンリレーになるんじゃないかと思う。
ぼくの本読みの喜びのひとつに、前に読んだ本と、
次に読み始めた本とで、なにか化学反応のような、
好奇心を刺激されるようなリンクが発生するバトンリレー、
というものがある。同じ著者、同じテーマというのはわかりやすいが、
全然関係なさそうなものでも、つながっていくことがあって面白い。


河合隼雄を追いかけたい気持ちもある。寝る前に、はみがきをしながら、
『考える人』の河合隼雄追悼号*1をパラパラする。
いろんな人が文章を寄せている。河合さんが亡くなった時のことを、
あまり思い出せない。熱心な読者ではなかったが、きちんと向き合えば、
喪失感がすごすぎて日常生活に支障をきたすくらいなんじゃないか、と、
想像する。それを避けるために、あえて、それこそ『考える人』の掲げた、
「さようなら、こんにちは」という気持ちで河合隼雄をこころの引き出しにしまったのかもしれない。
直接面識がなかったからこそ、ぼくにとっての河合隼雄は、その著作のなかでいつでも、
ニコニコとぼくを励ましてくれている。