あちこちに、夜が
雨もあがったので、図書館にゆく。
新聞の書評欄を見て、面白そう、
と思った本が一冊あったのだが、
全く思い出せない。
読了。
北原尚彦『発掘!子どもの古本 (ちくま文庫)』(筑摩書房)
借りた。奈良県立図書情報館。
『ユリイカ2012年3月号 特集=辞書の世界』(青土社)
齋藤孝『「意識の量」を増やせ! (光文社新書 522)』(光文社)
『ユリイカ 2012年3月号』ようやく入荷していた。
3月号、4月号が届かないまま、先に5月号が来ていて、
いったい図書情報館はどうなっちゃってるのか、と、
憤っていた手前、借りるしかないではないか。
館内で、藤田貴大クンの、「Kと真夜中のほとりで」を読む。
詩だ。「続けます」の繰り返しが、快感。
こないだ京都に行ったときに読んでいた、
『夜のある町で』を、家でときどき読みついでいる。
今日、「夜のある町で」という表題のエッセイを読んだ。
特に、なんて事のない文章(←おお!恐ろしい不遜)だった。
けれども本のタイトルとしては、とても刺激的だと思う。
装丁とも、ぴったりだ。
「夜の靴」終章が描くように、この寺は東京へ帰る横光が村人たちと最後の集いをもったところでもある。住職は「夜の靴」をもう八回は読んだという。先代のこと、村のことが書かれているのだから当然としても、住職はこんなことを言い添えた。「わたしどもの村のことをここまで正確に、また愛情をもって書いてくださったことに、先代同様、寺を継いだ自分も、深く感謝している」と。ほんの四ヵ月のことだったのに、村の人たちの心のなかには、五〇年前の横光との朝夕の日々がたいせつにしまわれているのだ。時世の変化は個々に各所にあるものの、峠も峠への道も、人家の位置もほぼそのままだった。(p.118)
横光利一の「夜の靴」、気になる。