初々しさは武器

第2図書係補佐 (幻冬舎よしもと文庫)


初々しい新人さんが登場。
非常に初々しい。懐かしさを覚えた。
自分が初々しかった頃、ということでなく、
そういう初々しいヒトと会ったことがある、という。


車中のとも。
又吉直樹第2図書係補佐 (幻冬舎よしもと文庫)』(幻冬舎


アメトーークの様子から、なんとなく期待はしていたが、
予想以上に面白い。うーむ。この人、読んでるなぁ。
「はじめに」の、控えめなスタンスにも共感。

 僕の役割は本の解説や書評ではありません。僕にそんな能力はありません。心血注いで書かれた作家様や、その作品に対して命を懸け心中覚悟で批評する書評家の皆様にも失礼だと思います。
 だから、僕は生活の傍らに常に本という存在があることを書こうと思いました。本を読んだから思い出せたこと。本を読んだから思い付いたこと。本を読んだから救われたこと。(p.5)


読書エッセイか、といえば、そうでもない。
最後の数行にほんのちょっと触れているだけで、
ほとんどがほろ苦い思い出話だったりする回もある。
かと思いきや、、珠玉の短編小説のような文章もあり、
油断ならない。社食で笑いをこらえ切れなかったのは、
「サッカーという名の神様」の章。「右で蹴れや!」
紹介されていた生活人新書の『サッカーという名の神様』*1も、
気になる。