師匠と一緒

読書の腕前 (光文社新書)


今日は、初めての早番であった。
朝は早かったが、帰りも早い。
極めて健康的で、効率のよいスケジュールだ。
できるだけ早番で入りたいなぁ。


車中のとも。
岡崎武志読書の腕前 (光文社新書)』(光文社)


いやぁ、前にも思ったけど、この本を読むと、
ムラムラと読書意欲が盛り上がりますネ。
改めて、嬉しい本だと強く思う。
この厚みもまた、ぐっとくるね。

自分の部屋でも、来客にそなえて床に散らばった本や資料を片づけ、すっきりした状態になると、なんとなく落ち着かなくなる。デスクの上は見るも乱雑、コーヒーカップを置く場所を確保するのさえ難儀するぐらいのほうが、心静かに本の世界に没頭できる気がするのだ。(p.36)


狭いところが落ち着くというオカタケ師匠の感じ、
わかります。散らかってる方が落ち着く、というのは、
大声では賛成しかねるが、いつだって僕の机の上には、
コーヒーカップを置く場所が、ない。

ベストセラーリストの上位二十位までは無視して、二十一位から五十位までの間で、自分の興味が持てそうな本を買ってみる、というのも、なにを読めばいいかわからないときの一つの手だと思う。(p.93−94)


これを読んで、去年に買ったジョブズの本は、
失敗だったかもなー、と思った。まんまと、
世間の熱に巻き込まれたカタチ。1巻だけ買って、
読まず、そのまま。上位二十位にいる間は、
買ってはならなかったか。二十一位以下に落ちた時点で、
まだ興味があれば、買えばいいのか。


ま、世間の関心に合わせて、勢いで読んでみるのも、
新しい世界に飛び込むきっかけになることもあるだろうけどね。
ところでオカタケ師匠、二十一位から五十位までのリスト、
どこで見ることができますかね。


p.154で紹介されている片岡義男の『[本読み術]』*1の箇所も、
非常に気になる。この本、以前に古本市かどこかで見たときは、
それほど惹かれなかったのだが、『読書の腕前』を読んだ後は、
もう見なくなったのか。探索リストに加えなくては、だな。
片岡義男が推奨している「本を読むだけのための旅行」が、
とても魅惑的。片岡は夏の終わりの高知や、京都をオススメ。
オカタケ師匠は「本を読むためだけに高知や京都、ハワイへ行く
っていうのも、なかなか現実的には難しいだろう」とおっしゃるが、
師匠、あっしは今、奈良に住んでおりまして、へい、
本を読むためだけに京都へ行くのは、案外、易しいので。

「見慣れた光景のなかで、いつも過ごす時間の一端として本を読むのではなく、どこか見知らぬ土地で本を読む時間というのはとても贅沢だと思うのだ。」(p.156)


オカタケ師匠は続けて、日帰り読書旅について書いている。
青春18きっぷで小旅行、本を読んだり、乗客観察したり。
いいなぁ、こういうの、いいなぁ。奈良からだったら、
どのあたりまで行けるだろう。今度の夏、試してみようか。


購入。
岡崎武志古本道入門 - 買うたのしみ、売るよろこび (中公新書ラクレ)』(中央公論新社
どいかやチリとチリリ』(アリス館)