とりの初丸本舗

心より心に伝ふる花 (角川ソフィア文庫)


初めて松丸本舗に足を踏み入れた。
なんという迷宮。そんなに時間も無かったので、
さっくり歩いて出直しを誓う。


なんというか、自分の感度を調整するための、
瞑想ホールみたいな空間ですね。普通の本屋さんでも
同様の効能はあると思いますが、ここはハイリスク、
ハイリターンって感じ。いやぁ、体力使うわ、きっと。


購入。松丸本舗
観世寿夫『心より心に伝ふる花 (角川ソフィア文庫)』(角川学芸出版


その後、久しぶりの丸善丸の内本店を、こちらもさっくり。
松丸できてからは、行ってなかったんじゃないかしら。
でかい本屋は、やっぱり、頼もしいというか、
欲しいものはあるよな、という感じがある。


とはいえ、レジカウンター内にいるスタッフの姿を見て、
「書店員の楽しみ方としては特殊な環境なんだろうな」と思う。
一日に触れる本の、冊数ではなく、種類としては、
案外、中規模書店よりも少ないんじゃないか、
とか思ったり。余計なお世話だけどね。


それでも、図書館を散策しているときとは違って、
緊張感のもって訴えてくる棚は、「自分のモノになるかも」という、
所有の可能性のオーラなんだろうな、と思う。それは、
一度自分の部屋の棚に並んでしまった背表紙からは
もう感じることはできない、未購入の新刊書籍特有の、
オーラ。古本とも違う。


中規模書店も、町の本屋さんも、大書店も、
松丸本舗も、古本屋さんも、生き延びて欲しいなぁ。
利用者としては、選択肢が多いに越したことはないの。
ただ、淘汰されてしまうのであれば、気に入りの、
どこかのお店で優先的にお金を落とさなきゃね、と、
思うのです。


せめてもの、一票として。