京都の本屋さんめぐり(2009/年末)
prinz から恵文社へ向かう。徒歩。
途中、文庫堂が閉店していた。ショック。
昔、原研哉『ポスターを盗んでください』(新潮社)を
購入した店、と記憶していたが、それは紫陽書院だった。
文庫堂では、吉行淳之介『着流し対談 (角川文庫 緑 250ー28)』(角川文庫)を
買っていた。むぅ。この本、今、どこにあるんだ?
この記事を書いている途中に、
京都の古本屋の地図のサイトを見つけた。
京都古書店案内図
http://www.kyoto-kosho.jp/annai.html
萩書房にも入る。例によってトイレに行きたくなる。
一冊購入。
『日本のコント 第1集』(毎日新聞社)
またもやゲーセンでトイレを借りてから、
恵文社一乗寺店。いつ以来だろうか。
冬の大古本市に向かう。奥へ、奥へ。
飾ってある木製の棚などに目がいく。
購入。
斉藤一郎『本屋は僕の戦場だった』(北栄社)
『みんなの古本500冊もっと』(恵文社)
『みんなの古本』の第一弾も、欲しい。
今回のは、ひとり4冊紹介していく形式の。
同じ本を何冊も買ってしまう夫について書いた、
山根聡子(シモガネーゼ)の文章がなんか面白い。
この人は三好銀の『三好さんとこの日曜日』しか、
紹介していない。
<追記>2010.01.11
堀部さんの日記で、この三好さんの漫画について、
言及があったのでリンク。
2010-01-11 三好さんとこの日曜日
http://d.hatena.ne.jp/keibunsha/20100111/p1
雑貨コーナーでポストカードなどを買って、
いよいよ、本の売り場に戻る。なんというか、
やはり、好みに合っているのだろう。見終わる気がしない。
堀部さんの本で紹介されていた本が、ちょいちょい、
売り場で見かける。そこにPOPなどはない。
堀部さんの本を読んでいる人だけが、ちょっと微笑するくらい、
実にさりげない売り方。たぶん、何も知らない人が見ても、
充分、魅力的で刺激的な配置なんだろう。
堀部さんの本というのは、これだ。
堀部篤史『本を開いて、あの頃へ』(mille books/サンクチュアリ出版)
気になる新刊。(既刊もあるデヨ)
安野光雅『おとぎの国の郵便切手 (安野光雅の本)』(岩崎書店)
佐藤紅『京都 贈りもの手帖 (act books)』(光村推古書院)
アリカ『京都 左京区さんぽ』(リベラル社)
『おじさんの京都』(京阪神Lマガジン/京阪神エルマガジン社)
甲斐みのり『甲斐みのりの旅のしおり(奈良)』(小学館)
甲斐みのり『甲斐みのりの旅のしおり(京都)』(小学館)
森美術館『医学と芸術:生命と愛の未来を探る―ダ・ヴィンチ、応挙、デミアン・ハースト』(平凡社)
畑中章宏『日本の神様 (よりみちパン!セ)』(理論社)
井伏鱒二『太宰治』(筑摩書房)
鶴見俊輔、重松清『ぼくはこう生きている 君はどうか』(潮出版社)
星新一『([ほ]1-3)星新一時代小説集 人の巻 (ポプラ文庫)』(ポプラ社)
山本直樹『レッド(1) (KCデラックス)』(講談社)
山本直樹『レッド(2) (KCデラックス)』(講談社)
山本直樹『レッド(3) (KCデラックス)』(講談社)
内田百けん、内田百間、一條裕子『阿房列車 1号 (IKKI COMIX)』(小学館)
トーマス・C・フォスター、矢倉尚子『大学教授のように小説を読む方法』(白水社)
星野源『そして生活はつづく』(マガジンハウス)
Andre Kertesz『On Reading』(W W Norton & Co Inc)
豊田徹也『珈琲時間 (アフタヌーンKC)』(講談社)
三好銀『いるのにいない日曜日 (BEAM COMIX)』(エンターブレイン)
三好銀『海辺へ行く道 夏 (BEAM COMIX)』(エンターブレイン)
細江英公、早坂類、鴨居羊子『花泥棒―細江英公写真絵本』(冬青社)
アレンオブハートウッド卿夫人、Lady Allen of Hurtwood、大村虔一、大村璋子『都市の遊び場』(鹿島出版会)
古庄弘枝『沢田マンション物語 2人で作った夢の城 (講談社+α文庫)』(講談社)
松崎順一(デザインアンダーグラウンド)、cochae『ラジカセのデザイン! JAPANESE OLD BOOMBOX DESIGN CATALOG (青幻舎MOGURA BOOKS)』(青幻舎)
『日本の神様』帯にこの言葉、やられた。
「神様は、忘れた頃にやってくる。」
『太宰治』平台でこれを見たとき、おのれの目を疑った。
「卒論」で太宰治についての評論を探していた中三のとき、
著者が井伏鱒二のこの本を何かで知って、筑摩書房に電話した。
「現在品切れ、重版未定です」と言われたように記憶している。
当時は重版未定の意味がわからず、半年くらい経ってまた、
電話で「この本は注文できないのですか?」と問い合わせた。
絶版ではないものの、どうやら入手できないらしいと知る。
ときどき思い出したように図書館などで探したりもしたが、
ついぞ本物には出会ったことはなく、夢だったんじゃないか、
と思っていつしか諦めてしまっていた。
生誕100周年で、復刊したようだ。すごい!
さすがに旅先で買うのには重厚すぎて、東京に帰ってから、
買うことにしよう。あー、興奮した。
『星新一時代小説集〈人の巻〉』こんなシリーズ出てるの、
知らなかったよ!ポプラ社さん!装画も素敵。
既刊は、こちら。全3冊かな。
星新一『([ほ]1-1)星新一時代小説集 天の巻 (ポプラ文庫)』(ポプラ社)
星新一『([ほ]1-2)星新一時代小説集 地の巻 (ポプラ文庫)』(ポプラ社)
『阿房列車 1号』これが、堀部さんの本で紹介されてた奴。
日本文学のコーナーに置いてありました。差しだったかな。
面白そう。
『On Reading』これも、堀部さんの本で紹介されてた奴。
これは、どこに置いてあったんだっけ。やっぱり差しで、
さりげなく置いてあった。もしかして、本に書く前から、
恵文社では定番の1冊だったのかもね。そうだろうね。
百万遍の定食屋でご飯を食べてから、
古書善行堂へ。今出川通りの東西は、案外距離がある。
東今出川通りに変わってしばらく、木製スリットが素敵な入り口。
レジには山本善行さん。男性のお客と話しこんでいる。楽しげ。
紙の袋に入れてもらったのだが、オリジナルスタンプがかわいい。
知り合いの人に、消しゴムスタンプを作ってもらったそうな!
妻と「すごいね」と言い合っていると、善行さん、
「こちらもよかったら」と持ち手付の紙袋も出してくれる。
こちらにも、スタンプが。素敵だ。
ここの店は、なんと言っても善行さんとお話できることが魅力。
近所にあれば、定期的に行って棚を眺めつつ、
おしゃべりに興じたいところ。(商売の邪魔)
長く続けていただきたいとは外野の意見。
ご本人は、マイペースにやっていかれることでしょう。<追記>
なんと、善行さんの日記に登場していた。
どうも。またお邪魔しますね。
http://d.hatena.ne.jp/zenkoh/20091230
小雨がぱらつくなか、珈琲屋で一休みしたあと、
妻のおススメの COCON烏丸というビルにゆく。
京都精華大学のやっているらしいショップ、
shin-bi(シンビ)に興奮。これもナイス本屋でした。*1
みすず書房の本がけっこうたくさん置いてあり、
読書・文学の本、哲学・心理学の本、河合隼雄、
松岡正剛、内田樹などの著作もそろえられている印象。
雑誌はブレーンや暮らしの手帖など、種類は少なめで。
その他、勝手にキーワード化してしまうと、器、くらし、
音楽、写真、建築、詩、京都、デザイン、アート、
『子どものためのライフ・スタイルシリーズ』、
ちくま文庫、講談社学術文庫、平凡社ライブラリー、
岩波文庫の青など。
気になる新刊。(既刊もあるデヨ)
きたやまおさむ『ビートルズを知らない子どもたちへ きたやまおさむ著』(アルテスパブリッシング)
辻由美『読書教育―フランスの活気ある現場から』(みすず書房)
『ビートルズを知らない子どもたちへ』これ、出てたの知らなかった。
ぱらぱらしたら、なんと、『ビートルズ (講談社現代新書)』の改訂版らしい。*2
僕が初めて読んだビートルズ本がこれじゃなかったか。
「不幸で小さなビートルたち」とかの見出しが、
なんとも味わい深かったのを覚えている。
そうかー、もう一度、世に問うか、嬉しいな。
今回の京都の本屋さんめぐりは、実に充実していました。
満喫。