なぜその本屋さんで本を買ったか

店じまい


バイト帰りに、本屋に寄る。
今日は、まっすぐ帰ろうと思っても、
ついつい、寄ってしまう。
新刊の顔を拝むだけ、
というつもりで。


ふと、気がついた。
新書たちがみな、帯をまいている。
古い新書たちも、かなりの確率で、
正装を崩していない。


ヒトによっては、帯どころか、
表紙カバーもはずして捨ててしまうらしいが、
ボクは、この帯がどうにも捨てられない。
それどころか、帯が無いから買いたくない、
帯があるから買いたくなる、なんてこともある。


と、いうわけで、今に始まったことじゃなかろうに、
今更気付いて「この店で新書を買わねば」と思う。
まず目に入ったのが、齋藤孝の『坐る力』。
これ、バウハウスのこととかも書いてあって、
単なる「さいとう本」として放っておくわけには、
いかない感じ。


そして『合気道ラグビーを貫くもの』。
これも、以前に買い損ねていて、古本でいっか、
とも思っていたのだが、「帯があるなら」と手に取る。
この2冊を手にしてしまうと、もう一冊、
何か身体系の本が欲しくなってしまうのは、
あの三冊屋の影響か。*1


なかなか見つからなくてもう2冊でもいいか、
と思った頃、ようやく見つけた。
『自分を生かす古武術の心得』。
さて、3冊になったから、レジに行こうよ、
行かない、もう1冊手に取った。


その理由は、ちょっとボクにもわからない。
たぶん、3冊目が見つからなかったときに、
頭に浮かんだのがこの本。『「R25」のつくりかた』。
ところが、前にあった新書売り場から姿を消していた。
「たしかこっちにもあったよな」とビジネス書売り場で、
発見。「ほぅら、あった、あったぞ」と珍しいきのこでも、
見つけたつもりになったのか、4冊目として抱えていた。


本屋さん、これが30男(独身・アルバイト)の、
購買動機の一例です。出版社のみなさんも、
参考にしてください。ペコリ。


購入。
齋藤孝坐る力 (文春新書)』(文藝春秋
内田樹平尾剛合気道とラグビーを貫くもの 次世代の身体論 (朝日新書 64)』(朝日新聞社
多田容子『自分を生かす古武術の心得 (集英社新書 429H)』(集英社
藤井大輔「R25」のつくりかた (日経プレミアシリーズ)』(日本経済新聞出版社


気になる新刊。(既刊もあるデヨ)
石田千店じまい』(白水社
安原智樹『マーケティングの基本』(日本実業出版社


石田千の、見逃していた。
結局、まだちっとも読んでいないので、
新刊が出ても、見送るばかりだったが、
これはちょっと欲しいなぁ。


車中のとも。
茂木健一郎脳を活かす生活術』(PHP研究所
怒れ、泣け、笑え。

「自分の命は長くないだろう」と思い込んでしまったその母親は、息子が誰かいい人に育ててもらえるように「人を見たらニッコリ笑うのよ」と一所懸命になって彼に教えたらしい。(p.25)

「憤怒」とはネガティヴな動機と結びついた感情で、いつ何時脳内に湧き起こるか予測がつかず、そこから完全に逃れることは不可能です。だからこそ、一瞬で発散させることが重要です。遠慮があると残ります。遠慮なしに思い切り発散し、怒りに理屈を残さず、単なる情動の爆発そのものに変えてしまうのです。(p.36)


また傘、買っちゃったよ、もう。
雪、積もるだろうか。

*1:本は三冊で読む「三冊屋」:http://es.isis.ne.jp/sansatsuya/