2010 五本の指

明けましておめでとうございます。
本年も、「とり、本屋さんにゆく」を
よろしくお願いいたします。


さて、昨年2010年を振り返ってみますと、
とにかく、書き漏らしが多かったですな。
例によって五本の指を選定するために昨年の記事を見直していたが、
あれもこれもそれも書いていない。備忘録にもなりゃしない。


今年は、自分のために、背伸びせずに、
最低限のメモは残していきたいです。
ま、残せなかったからって、なんてことないんですが。


さ、2010年の、五本の指です。

い:内田樹街場のメディア論 (光文社新書)』(光文社)
ろ:山本善行『古本のことしか頭になかった』(大散歩通信社)
は:近藤良平近藤良平という生き方』(エンターブレイン
に:西村佳哲『自分の仕事をつくる (ちくま文庫)』(筑摩書房
ほ:村上春樹国境の南、太陽の西 (講談社文庫)』(講談社


「い」は、内田樹。今年は、「内田樹を読み漁る」を
意識していましたが、なかなかにたくさん読めたようでよかった。
10冊読めば、まあまあ、か。どの本にも少しずつ、
「はー、そうなのかー、確かにそんな風に思える」
っちゅう箇所が散見されるので絞りにくかったが、
後半にあった「読者論」「贈与論」のところをフックに、
『街場のメディア論』で。ま、「贈与論」とか、
他の本でもお馴染みなんだけどね。


今年も、引き続き内田樹を追いかけてみたいです。
賛成できない部分はどこか、に注意して読もう。


去年読んだ内田樹本。
内田樹平尾剛合気道とラグビーを貫くもの 次世代の身体論 (朝日新書 64)』(朝日新聞社
難波江和英、内田樹現代思想のパフォーマンス (光文社新書)』(光文社)
内田樹日本辺境論 (新潮新書)』(新潮社)
内田樹先生はえらい (ちくまプリマー新書)』(筑摩書房
内田樹疲れすぎて眠れぬ夜のために (角川文庫)』(角川書店
内田樹知に働けば蔵が建つ (文春文庫)』(文藝春秋
内田樹街場の現代思想 (文春文庫)』(文藝春秋
甲野善紀内田樹身体を通して時代を読む―武術的立場 (文春文庫)』(文藝春秋
内田樹街場のマンガ論 (小学館クリエイティブ単行本)』(小学館
内田樹武道的思考 (筑摩選書)』(筑摩書房


「ろ」は、善行師匠の本です。あまりに素敵な文章たちで、
ツイッターで引用つぶやきしまくってしまった1冊。
Amazonでは買えないみたいですね。へへーんだ。


昨年は、一箱古本市に二度も出店し、
二度とも賞をいただくという図々しさ。
ま、岡崎武志賞は「チラリズムバッグ」、
古書信天翁賞は「木箱」が理由という、
出品本以外を評価されての受賞だったので、
後ろめたい気持ちもそよ風に吹かれておりますが、
わたしはわたしの風邪を引く、という、オカタケ師匠の教えに習い、
今年も、ささやかな古本道をまい進したいです。


岡崎武志さんのブログ:http://d.hatena.ne.jp/okatake/
古書信天翁のサイト:http://www.books-albatross.org/


「は」は、あまりにもあっという間に読んでしまって、
味わうヒマもなかったな、と今、思う。知り合いの女子は、
奥さんのインタビューだけ拾い読みする奴、続出なので、
もう男子にしか勧めないことにした。野田秀樹の言うとおり、
これを読んでも「近藤良平」にはなれないだろうが、
自分自身にはなれるのかもしれない、と、今、思った。


「に」も、自分自身を省みるための1冊。
年末にバイトを辞めたので、今まさに、
仕事を作らなければいけない俺が、
今夜にでも再読すべき本。ですな。


「ほ」は、購入も読了も書き漏らしの、一冊。
これは、その昔、つまらないエッセイ集だと思っていた。
なぜだろう。けれども、これまで読まずにいて良かった、
と思えた。まあ、偶然に過ぎないわけですが、新刊で読む、
以外にも、本との出合う好機というのが存在するわけで。


そうそう、村上春樹といえば、『1Q84』ですが、
ようやく私も「BOOK2」まで読みましたよー。
読みましたが、普通に「完結」っぽく読めてしまい、
「BOOK3」への渇望が湧いてこない。そんなわけで、
今年はもしかしたら1・2と再読してから3購入、
という先の長い道のりをたどりなおすのかもしれない。
3まで読み終えたら読みたいインタビューや本が、
何冊もあるんだけどなぁ。


さて、そのほかに読んだ2010年の本では、
ビートルズの本や、アイデアの本、本の本なんかが、
傾向としてはあげられる。


今年は、家計をきりつめなければなので、
図書館や実家の未読本を最大限活用して、
購入冊数<読了冊数、というのを目指してみたい。