東京人という響き

東京人 2006年 12月号 [雑誌]


気になる新刊。
梶祐輔『広告内視鏡』(日経広告研究所

車中のとも。
小原啓渡『クリエーター50人が語る創造の原点』(論創社


購入。
東京人 2006年 12月号 [雑誌]』(都市出版
坪内祐三本日記』(本の雑誌社


「東京」とタイトルにあると、つい手にとってしまう。
そもそもの始まりが、『東京人』だったのかどうか、思い出せない。
「東京人」が雑誌の名前でなければ、ほとんど魅力はない。
「東京」+「人」、「東京の人」、うんざりだ。
でも、しかし、『東京人』。「とうきょうじん」


ボクが一番初めに『東京人』を買ったのは、高校生のとき。
特集は「東京の喜劇人」だった。二度目に買ったのは、「中央線の魔力」だ。
3番目は「神田神保町の歩き方」だったかな?なぜか「喜劇人」の時は、
『東京人』という雑誌としては認識できていなかった。
「喜劇」というものに漠然とした興味を持っていて、
それについてのホンを買った、というくらいの。
「中央線」もそうだったと思う。で、「神保町」くらいになって、
「あれ?これ、全部おんなじ雑誌じゃない?」って気がついたのだったか。


その後、「中央線」や「神保町」を中心に細々と買い集め、
最近ではリアルタイムでは見向きもしなかったバックナンバーに、
「こんな特集が!」と嬉々としているのはみなさまご存知の通り。
さて、今月号、「中央線の魂 オレンジ電車よ、さようなら」。


さようなら!?


知らなかった。寂しい。でも、止められない。
ならば、あきらめてしまう、か。写真を撮りまくれば、いいのか?


巻頭、中央線写真を寄せているのは、そうそうたる面々。
中野正貴都築響一、長野陽一、森本美絵。(すいません、森本さんだけ知らない)
三善里沙子リリー・フランキーの対談。
川本三郎永島慎二の思い出を阿佐ヶ谷の喫茶店を舞台に。
亡くなったばかりの丹波哲郎も中央線沿線人生。
三浦展が、「中央線的、大人の地元散歩。」
うわ!風船舎が紹介されてしまっている!やめて、隠しておいて!
と思ったらば、岡崎武志(敬称略/id:okatake)の「沿線古書店の新勢力。」
「あ、おに吉」っていいですねー。次号から、それでお願いします!
p.98には「中央線の魔力」バックナンバーが注目されてます。
ああ、全部持っている。しあわせ。


小特集は「山口瞳の東京地図」。
・・・柳原良平のイラスト見開きのp.136-137は、壮観。
なんて贅沢な小特集なんだ!!山口瞳、絵も描くのね、ステキ。
p.155の写真は、山藤章二のイラストそっくりだ。(逆だろ)
ていうか、ぼく、山口瞳って『酒呑みの自己弁護 (新潮文庫 や 7-7)』(新潮文庫)しか読んでないんですけど。
そんなあなたに(わたしに)山口瞳ブックガイドまでついてます。


うーん、紹介しているだけでおなかいっぱい、読んだ気分。
五味文彦の紹介している『山口晃が描く東京風景―本郷東大界隈』も気になるところ。


久々に、『東京人』を満喫できそうな一冊ですな。
最近は、買うばかりで読んでなかったし、コレをきっかけに、
実家にある『東京人』も、こっちに持ってこようかな。