本屋を旅する。

夜にそびえる不安の塔


車中のとも。
田口久美子『書店繁盛記』(ポプラ社
アマゾンの脅威について書いていて、
リアル書店が衰亡していくことを久しぶりに想像。
暗い気持ちになる。ネット書店で絶版の本を買うのはいいが、
新刊のすべてがネットでしか買えないとしたら、哀しすぎる。


ぼくは、本屋さんをうろうろするのが好き。散歩や旅行みたいに。
本は、おみやげみたいなもんだ。ネットサーフィンをしても、
旅の喜びは得られない、ましてやネットショッピングでは、
旅の思い出を手に入れることはできない。


池袋や新宿や西荻窪や吉祥寺や、沖縄や仙台や京都に行って本屋をのぞくのは、
そういう気持ち。旅する気持ち。


本屋さんへ。
どこで買ってもおんなじ本を並べて、
そこでしか体験できない空間を時間を、
つくりあげてください。
遊びに行きます。


気になる新刊。
なだいなだ『ふり返る勇気』(筑摩書房
小坂洋右、大山卓悠『星野道夫 永遠のまなざし』(山と渓谷社
よしもとばななひとかげ』(幻冬舎
犬養裕美子『外食 (あたらしい教科書 7)』(プチグラパブリッシング
小沼純一音楽 (あたらしい教科書 8)』(プチグラパブリッシング
50歳からの東京散歩 (散歩の達人テーマ版MOOK)』(交通新聞社
町田相模原Walker―あなたの“町田相模原LOVE”が一冊の本になりました!! (ウォーカームック (No.43))』(角川書店
向井透史『早稲田古本屋街』(未來社)*1
出石尚三フィリップ・マーロウのダンディズム』(綜合社)
丸谷才一鹿島茂三浦雅士文学全集を立ちあげる』(文藝春秋
関川夏央女流―林芙美子と有吉佐和子』(集英社
李小牧、権轍『歌舞伎町事変1996~2006』(ワニマガジン社
井形慶子夜にそびえる不安の塔』(講談社
吉田太一遺品整理屋は見た!』(扶桑社)
レオポルドショヴォー、L´eopold Chauveau、高丘由宇『いつまでも、鰐』(文遊社)
C.グルニエ、河野万里子『水曜日のうそ』(講談社
杉村貴代『キャラ立ちの技術―自分ブランドをつくろう!』(ダイヤモンド社
植村文明『ダ・メール!―やってはいけないメール30の掟』(学習研究社
樋栄ひかる『Yes,andで、すべてはうまくいく!』(幻冬舎
鈴木正信、香取俊介『北京の檻―幽閉五年二ヶ月』(文藝春秋
早川良一郎池内紀むだ話、薬にまさる (大人の本棚)』(みすず書房
宮本常一庶民の旅』(八坂書房
石橋博良『金の天気予報銀の天気予報』(講談社出版サービスセンター*2
松本零士完全版 銀河鉄道999 PERFECT BOOK』(宝島社)


よしもとばなな『ひとかげ』は『とかげ』の改訂版(?)。
著者自身が年を取って気になった部分に手を入れたのだという。
原文「とかげ」も収録。読み比べられるのですね。
なんとなく「とかげ」は、彼女の小説の中でも有名な気がしていたので、
けっこう勇気が要ったんじゃないかなぁ、と思った。
太宰治が「斜陽」書き直しちゃった!みたいなみたいな。


『50歳からの東京散歩』さすがにここまではっきり言われると、
買いにくいね。ぱらぱら見たが、やっぱり50歳向け、なのかなあ。
でも東京散歩気になるよ。


向井さんの『早稲田古本屋街』は、はまぞうにもbk1にも登録なし。
ISBNは未來社のHPより。この本、表紙のイラスト、すごい素敵。
ナイス装丁ですね。装丁買いしちゃいますね。
僕はブックファーストルミネ新宿1店で見つけました。
この店の、本の本のコーナーを初めていいなあ、と思った。
向井さんの本のおかげかな。(よいしょ!)


『夜にそびえる不安の塔』、帯に、
「占い、スピリチュアルブームの中で、著者は霊感と未来を読む力の解明にのりだす。」
と、ある。スピリチュアル、はやってるよなぁ。どうなんだろ。
ぼくが、ビジネス書読んじゃうようなもんなんだろうか。
気になる。


『いつまでも、鰐』は、新訳。
絵本。鰐が鰐を食ってたり、にんげんに捕まったりしてた。
そうそうたる面々が賞賛していたが、面々が誰だったかは、失念。
前の訳はこちら。
レオポール・ショヴォ、山本夏彦年を歴た鰐の話』(文藝春秋


面々を調べている最中に、ウィキペディアにアクセスしようとして固まる。
Wikimixiは、すぐ固まる。おいおい。面々は、いいや。
帯に書いてあったので、本屋さんで確認してください。ごめん。
ごめんてこたないか。


とあきらめかけたら、文遊社のHPにて発見。*3

日本では戦前から『年を歴た鰐の話』(山本夏彦訳)、『年をとったワニ
の話』(出口裕弘訳)として知られ、坂口安吾吉行淳之介久世光彦、徳岡孝夫、
三木卓別役実天沢退二郎鹿島茂……など、多くの作家たちを魅了してきた。


それぞれの賞賛のことばが読みたいですな。





購入。
堀内隆志『珈琲と雑貨と音楽と―鎌倉のカフェから“好き”をかたちに』(日本放送出版協会


ほらね、ちゃんと買うよ。