3人はもりあがる@心斎橋

一緒に冒険をする


起きたら8時半。
ちょっと寝すぎた。子どものごはんをしてくれる妻。
こちらは洗濯して洗濯物を干して、一足早く家を出る。
休みの日も、駅まで小走り。


気持ちのよい天気。
車窓から見える緑も濃い。
TLを追いかけているうちに、
大阪難波に到着してしまった。


せっかくわざわざ単行本の『かかわり方のまなび方』*1を持参して、
車中で気持ちを高めようと思っていたのになんたるざまだ。
それでも気持ちの良い空気の中、御堂筋を北上していけば、
この後のイベントへの期待がふくらむばかりであった。


1階も書店だったときは、店内のエスカレーターで地階へ行くのが好きだったが、
今日は最初から、外階段で地階へ降りていく。先にイベントチケットを買ってから、
店内をぐるっと回ろう、とレジへ向かう。む、人が多い。思ってた以上に、
イベントに集まっている人が多い。整理券番号が遅くとも、
開場すぐに行けば好きな席に座れるだろうと思っていたが、
めちゃくちゃ集まりいいじゃないですか、そうですか。
チケットの支払いと、新刊も購入。


購入。スタンダードブックストア@心斎橋。
西村佳哲一緒に冒険をする』(弘文堂)


ハラハラしながらも、整理券番号が遅いので店内をうろつくことにする。
なかなか落ち着いて棚が見れない。想像以上に客足が早いことに動揺しているのか、
はたまたついにスタンダードブックストアを楽しむには辛い年齢に差し掛かってきたのか、
一冊、二冊と胸がときめく表紙を目にしても、そのときめきを掛け算できずにいるわたし。


ほとんど胸のときめきを育てられないまま、ドリンクを注文して、
空いている席を探す。幸いにも、一番前の席はいくつか空いていたので、
遅い整理券番号ながらもいいところに座らせていただいた。


西村佳哲さんに続いて、橋本久仁彦さん、伊勢達郎さんも登場。
会が始まる前の3人の会話も聞こえる位置。伊勢さんが、駅ナカで西村さんの著作を見た、
という話にやたら食いつく西村さん。ちなみに文庫版の『自分の仕事をつくる』*2のことだったが、
いや、置いてあるところ、あると思いますよ、きっと。


伊勢さん、橋本さんの紹介から始まったトークだが、
橋本さんの話になると、ちょいちょいボルテージがあがって、
ぶわーっと話すのがすごく面白かった。その興奮ぶりというか、
口数の多さを伊勢さんにいじられていたけれど、その熱量は、
ものすごく気持ちのいいエネルギーで、すごく引き込まれた。


マイクを置いて、二人の話を聞くともなしに聞いているときの、
一見、ぼんやりした風の橋本さんの表情も興味深かったし、
伊勢さんの仕事について手短に適格に説明する様子も、
「人のことなら短く言えるじゃないか」って、
それも伊勢さんに笑われていたけれど、
とてもいい感じだった。


単行本の『かかわり方のまなび方』で読んで以来、
ずっと気になっていた存在で、一度だけ、鶴橋の円座にも参加したことがあるのだが、
目の前で話している橋本さんの様子をみて、やはり魅力的な人だなぁ、と再確認した。


一方の伊勢さんの話を聞くのは初めて。強い信念があるのは、
よく日焼けした身体からにじみだすように感じるのだけれど、
橋本さんをからかったり、自分の考えを押し出し過ぎないというか、
「わたしがこういう言い方をするのは、それはそれでよくないかもしれないが」
ということをしばしば口にするのを聞いていると、慎重で、柔軟で、
懐の深い人なんじゃないかなぁ、とほれぼれする感じであった。
こういう人が、特に子どものころにそばにいてくれたら、
生きていくことに対してすごく楽しみになると思う。


そんな二人を相手にして、というか、そもそも自著の新刊イベントなのだが、
西村佳哲さんはひょうひょうとして、二人に質問する司会者のような感じで、
その場に現われた主題を転がしたり開いたり、あるいは新たなキーワードを投入して、
実に中身の濃いトークショーを繰り広げてくれた。すごかった。
「中動態」の話が出たのも、わー、ってなりました。
橋本さんが読んでいたのも、おー、ってなりました。


とにかく、3人が仲良しな感じで、
話の内容も良かったのだけれど、その3人のわいわい話す様子を見ているだけで、
こちらの体の中にエネルギーがわいてくるような、そんなイベントでした。
長い付き合いの中で培われてきた信頼感の上で、
楽しく遊んでいたんだろうなぁ。そういう、
楽しめる人でありたいな、なんて思ったり。


この人たち3人が揃うことはそうそうないとは思うのだけれど、
次の機会があれば、絶対に駆けつけたい。


サイン会は、ずらりと並ぶ形を嫌った西村さんの提案で、
フィッシュボウル型と称して、テーブルを何人かで囲む形で行われた。
ひとつの席だけ空けておくのがルールで、誰かが座ったら、
誰かが立つ、というので、自然と人が流れていく、
というのを意図したみたいだけれど、
あまりうまくいってなかったみたい。


遠巻きに見ているのもしんどかったので、
ときどき本屋ゾーンに逃避しつつ、なんとか、
西村さんのスタンプとサイン、橋本さんのサインをいただいてきた。
橋本さんのテーブルに座ったときに、中川社長が「そろそろ時間で」
と回ってきたので、単行本の『かかわり方のまなび方』は出さずに、
新刊の方にだけサインをいただいた。鶴橋の話もチラッと出せたので、
とりあえずは、良かった。


購入。スタンダードブックストア@心斎橋。
『月刊ドライブイン vol.8』(HB編集部)


こないだvol.10 の案内メールが来たときに、
ふと本棚にある『月刊ドライブイン』を見てみたら、
7号までしかなかったので焦った。今日も、9号は、
もうビニールに入っているのは、なくなっていた。
8号が買えて良かった。ま、1号しか読んでないのだが。


妻にメールしてから、空腹を抱えて難波の方へ。
まだ天王寺動物園にいるらしい。天王寺で合流することになり、
その前に、せっかく難波に来たのだからと、ジュンク堂へ。
久しぶりなので間違えてなんばパークスの方に行きかけたりしつつ、
なんとかたどり着く。去年あったとおぼしき棚を目指すと、
そうそう、この、なんかフェア台みたいのがあるここ、
ここに面陳して、あったあった、今年もありました。
2016年の号もあった、2017年の号は、なかった。


購入。ジュンク堂書店難波店。
みすず 2018年 02 月号 [雑誌]』(みすず書房


読書アンケート号。2017年の、読んでないんだけどね。


初めてJR難波駅に行った。パン屋でパンを買って、
ホームでふたつ平らげてから、天王寺へ。
妻子はまだ、園の中だというので、
モスバーガーで遅い昼食。
さらに連絡がないので、
えいっとばかりにあべのスタンダードに。
新刊台(?)にたどり着いたところで妻から着信。


電話に出ると、2歳児の声がした。
それを聞いて、もう足はエスカレーターを目指していた。
本より我が子。その反射的な動きに、嬉しい気持ちになった。


合流して、夕飯などを買い込んで、家路。
眠れる子どもを妻と挟んで、少しだけ本を読む。


車中のとも。
西村佳哲一緒に冒険をする』(弘文堂)


森山幸治さんの話、面白い。
劇場というか、そういう場をともなった本屋をやりたい、
とか、思った。