ぼくの休日から午前中が消えたら大変だ

POPEYE(ポパイ) 2017年 9月号 [君の街から、本屋が消えたら大変だ! ]


「飲み会」明けのうすぼんやりとした頭。
妻が出勤前に、洗濯機を回してくれた。
助かる。ありがとう。子どもたちを、
保育園に送っていってから干す。


ゆうべメールをやり取りしていた営業さんから、
さらなるメールを頂戴して、その返信を作っているうちに、
みるみる燃え尽きる午前中の時間。今日は、髪を切りに行きたいのだ。
今日は、今日こそは切りに行きたいのだ。


そう思いながらも、ソファに転がしていた昨日買った本に手が伸びる。


休みのとも。
POPEYE(ポパイ) 2017年 9月号 [君の街から、本屋が消えたら大変だ! ]』(マガジンハウス)


巻頭に、片岡義男の「ブックストアで待ち合わせ」が掲載されていて、
いきなり驚かされる。パラパラとめくっていく。あ、又吉さん。
好きな本屋さんがいろいろ登場して嬉しい。東京だけでなく、
けっこう全国的に紹介してくれているのも嬉しい。
ちくさ正文館とか、久しぶりに思い出した。
外国の本屋さんもちらほら出てくる。


動物の名前を使った店名の本屋さんを紹介するページで、
沖縄のくじらブックスさんが出てきて嬉しくなる。
青いカバさんの店内の様子は初めて見た。
ここも行ってみたいんだけどなぁ。
蟲文庫の田中さんも出てきた。


本屋の店主が好きな本屋さんを紹介するコーナーで、
スタンダードブックストアの中川社長が、
長谷川書店さんを紹介していた。わー。


なんちゅうか、自分の大好きな友達同士が結婚して、
その結婚式に呼ばれたような気分ですね。(←なにそれ)


はせしょの詩集棚、確かに充実してますなぁ。
この「こんな本もあるのか!」という驚きは、
長谷川書店に行く楽しみのひとつ。


あとはやっぱし、ことばを交わせることだね。
中川社長も「ここは地元にとって単に本を買う場ではなく、
コミュニケーションの場なのだろう」(p.73)と言っている。


古書ビビビの馬場さんが紹介しているのは、
経堂の大河堂書店。経堂には、いくつか古本屋さんあった気がするけど、
ぼくが稽古の前に立ち寄ったのは、大河堂さんだったのかしら。


「BOOKPACKING」の特集も楽しそうだが、先を急ぐ。
定有堂書店の奈良さんの登場に一瞬、背筋が伸びるが先を急ぐ。
あ、ホホホ座山下さん、Title 辻山さん、先を急ぐ。


トランプ大統領に本をオススメする、っていう、
よく分からんページに西加奈子さんが参加している。
冒頭で、正直に困惑を表明している。そらそうだ。


最後のページまでめくり切って、名残惜しくてまた戻る。
古書往来座の瀬戸さんが古書ますく堂さんを紹介する文章に笑う。
「1打席コイン」ってなんだよ!


腹が減ってきた。昼食をとりに外出しようと思いつつ、
『POPEYE』と一緒に袋に入っていた文庫もめくってしまう。


読了。
山田英生:編『ビブリオ漫画文庫』(筑摩書房*1


パラパラしているうちに、全部読んでしまった。
「古本地獄屋敷」、けっこう怖かった。紙魚子って、蟲さんに似てるな。


空腹にせっつかれて、重い腰をあげる。
玄関を出る前に、本棚の前に立つ。何か、
読むものを持っていきたいじゃろ。片岡義男の文庫を鞄に入れて、
階段を降りかけたが、もっとワクワクする本があるはずだ、
となぜか引き返して再び本棚の前に立つ。正気か、お前。


熱気の中、食事できる店を探してうろつくうちに、
JR奈良駅まで歩いてしまった。モスバーガーに入る。


モスのとも。
長嶋有いろんな気持ちが本当の気持ち (ちくま文庫)』(筑摩書房

むしろ、見ず知らずの人を、つかの間『片思って』しまい、知り合おうとすらしない。片思いの心地よさだけを味わっていることが多い気がする。(p.26)


行こうと思っていた床屋さんが混んでいて断られたので、
別の美容院に行く。久しぶりに髭を剃ってもらいたかったんだけど、
まぁ、しょうがないか。保育園に迎えに行ったら、
二歳児が、やたらと髪を切ったことについて、
はしゃぎまくってこちらまで嬉しくなる。