チープ・ブライ

チープ・シック―お金をかけないでシックに着こなす法


休配。関西は、休配。
関東も休配なの?という話が出たが、
答えは、別に風に吹かれているわけでもなく、
そのまま誰に確認することもなく、こうして今。
問いだけがネットに置き去りにされた。


放課後、話し合いで揉めて、別れる直前に、あぁ、
これは空腹が足をひっぱっとるなぁ、と気付いても、
もうその日に修復はできない。閉店までもう少し、
というスタンダード心斎橋に、駆け込む。


思いのほか、くさくさした気分は重症で、
ぜんぜん背表紙が目に定着してくれない。
つるつる滑り落ちてしまう。あると思っていた、
『翻訳問答2』*1が、見つけられない。『チープ・シック』もない。
魚雷さんの本はあった。気になっている海外文学の本もちらほら。
夏葉社の本が固まってあるところに、『かわいい夫』はない。


とにかく、歩きまわって、本たちから発せられる微弱なエネルギーを摂取。
ようやく、『かわいい夫』を見つけた。パラパラしたら、なんとなく、
読んでみたい気持ちになった。これは嬉しい展開ではないか。
『チープ・シック』は1階にあるかもしれない、と、
ひとまずは心に芽生えた希望を守るべく、
『かわいい夫』をレジに連れて行く。


1階の、洋服の本が並んでいる棚で、『チープ・シック』を探す。
ない。見つからない。諦めかけたら、見つかった。レジに行く途中、
TLで見たことのある本があったので、それも手に取る。
『悲しみの秘儀』、いずれ助けてもらうかもしれない。


購入。スタンダードブックストア@心斎橋。
山崎ナオコーラみつはしちかこかわいい夫』(夏葉社)
カテリーヌ・ミリネア、キャロル・トロイ、片岡義男チープ・シック―お金をかけないでシックに着こなす法』(草思社
若松英輔若松英輔エッセイ集 悲しみの秘義』(ナナロク社)


難波でラーメン、ついでにビールも飲む。
やりきれない気分をあおるように、飲む。
メールをいくつか送信するも、返信はなく、
そういえば、あの人に送った手書きの手紙にも、
反応がないことに思い至る。無頼にも放浪にも縁のない小市民は、
女房に頼まれた「おやつ」を、自分と娘の分も買って散財ごっこ


読了。
檀一雄太宰と安吾 (角川ソフィア文庫)』(KADOKAWA/角川学芸出版

早いもので、もう坂口安吾さんがなくなってから、この十七日で、ちょうど十年になる。太宰治の自殺を聞き知ったときには、とうとう来る日が来たと、その人の永年にわたる妄執のはげしさを思い、ただかけがえのない愛惜の情を深くしただけであったが、安吾の急逝の報を聞いた時には、思いがけない驚愕で、しばらくは足腰のふるえが、やまなかった。(p.379)


安吾のパートは、これでもかってくらいコピペに襲われて、
時空のゆがみに迷い込みそうになったが、時々現れる友を思う気持ちに、
ヒヤリと現在に戻ってこれたり。安吾は、ほとんど読んでない。
読んでみるかなぁ。太宰も、また、読みなおそうかなぁ。