世田谷と、ほん


久しぶりに家でトーストを食べてから、
出かけた。今日は、「りなちゃ」だ。
ふと、とほんさんでのライブに、
行けるかもしれないと思った。


先週より、レジ番が一時間増えているのに。
月末で、りなちゃも入ってくるというのに。
なぜ、行けるかもしれないと思ったのか。
いや、行きたいと思ったのだ。


放課後の予定があるときは、
いつもより仕事がはかどる気がする。
けれども、退勤直前に、今日しめきりの仕事を思い出す。
やはり、間に合わないのか。


気になる新刊。
『小さな出版社のもっとおもしろい本 (SAN-EI MOOK 男の隠れ家教養シリーズ)』(三栄書房*1


世田谷ピンポンズライブめがけて走る夕方。


車中のとも。
北村薫朝霧 (創元推理文庫)』(東京創元社


大和西大寺での乗換えにハラハラしつつ、
謎解き具合にもハラハラしつつ、とうとう「朝霧」を読み終えた。
叶わぬ恋は、世界に何を残して消えるのだろう。


すっかり暗くなった郡山の路地を早足でゆく。
とほんさんの前に、奥方さま。間に合いました。
もう人がいっぱいいるのに、一番前が空いている。
スナガワさんにうながされて、一番前に座らせてもらう。
長谷川書店さんでも一番前だったのに。いつもすみません。


時間が来て、照明が少し落とされて、世田谷氏、登場。
軽妙なMCを織り交ぜて客席をくすぐりながら、
ギターをかき鳴らし、ハーモニカをふきふき、
歌声を、ぐさりぐさりと突き刺してくる。


長谷川書店さんのときのライブも良かった*2が、
今夜の歌は、なんか、味わいが深まっているように思った。
まぁ、こちらのコンディションもあるのかもしれないけどね。
ときおり風に鳴るシャッターの音も、似あっている気がした。


あまり思い出さないようなことが頭をよぎったりして、
ふと視線をそらすと、そこには『レコードと暮らし』*3があった。
本に囲まれて、世田谷ピンポンズの歌を聞く。
これを、幸せと呼んでいいのではないのか。


今日、良かった曲。
風、喫茶ボンボン、名画座、鴨川慕情、
ホテル稲穂、アナタが綴る世界、グッドバイ。


ホテル稲穂の「絶句」、そしてグッドバイが、
特にしみた。グッドバイの歌詞は、どういうふうに、
浮かんできたんだろう、とか思った。


終演後も、なんとなく帰りそびれて、
そびれた勢いで、『紅い花』を購入。
サインもいただいた。絶版バッグも買ってしまった。
重版バッグも、期待したい。(奥方さまのアイデア


帰りは、Nさんに車で送っていただいた。
誰かの運転する車に乗って夜を走るのも、
幸せと呼んでいいのではないのか。


帰宅して、『紅い花』を聴く。
「鴨川慕情」で、「東京」と歌っているのを確認した。
ライブで聞いた時に、聞き間違いかと思ったのだが、やはり「東京」か。
これは、京都から東京に出てきたときの歌なのだろうか。


長谷川さんとこで聞いた時、なぜか、
東京から京都に越してきたときの歌と思ったのだ。
ろうそくタワーって、京都タワーでなくて、
東京タワーのことか。それにしても、
ヘルペスってことばを熱唱するとは。


帰宅後、ライブの話を聞いていた妻が、
ヘルペスのだるさについて、共感を示した。