もう一人の自分とサンタクロース

MONKEY Vol.7 古典復活


2分乗換えの場面で、
ほぼ、ドッペルゲンガーなんじゃないか、
というくらい、走るルートやスピードが近い男が、
目の前を走っていった。いつもの自分を追う気持ちで、
ついていった。一つの空間には、一人の人間しか占められない、
というようなことが頭をよぎった。


購入。
奈良の本 (えるまがMOOK)』(京阪神エルマガジン社
柴田元幸MONKEY Vol.7 古典復活』(スイッチパブリッシング)


『奈良の本 (えるまがMOOK)』気になっていたところ、
「これはかなり網羅してるよ」というおすすめを聞いて、
さらに妻からのリクエストもあり、購入。
『MONKEY Vol.7 ◆ 古典復活』ツイッターで、
評判のいいつぶやきを収集して、買う気を蓄えた。
自分自身の好奇心では本も買えない臆病者よ。


車中のとも。
内田樹困難な成熟』(夜間飛行)

贈与は『かたちあるもの』ではありません。それは運動です。(p.210)


「贈与のサイクルはどこから始まるか」、続いて、
「贈与の訓練としてのサンタクロース」、面白かった。
面白かったけど、サンタクロースの習慣って、
それほど世界的なのかしらとも思う。


「クリスマスプレゼント=サンタクロースからのプレゼント」というところも、
気になる。何を気にしているのかといえば、おそらく、
内田先生のあげあしを取ろうとしている誰かのことだ。
それは架空の人であり、また実在している人でもある。


昔、素直に内田センセイのことばにふむふむしていたころ、
その架空の人は存在しなかった。いや、脳内にいたのは、
もう一人の自分といった程度の、自分にも親しく、
内田センセイには冷ややかな人物だった。


いつしか、その架空の人は、自分にも冷ややかになり、
目が吊り上がり、内田センセイの肩を抱いて、
どこかに行ってしまいそうになった。


いったい何の話をしているのだろうか。
斎藤孝先生の話だったろうか。


ともかく、小さな子どもがいる家庭では、
サンタクロースを試みてはどうだろうか。それは、
なんだか、そうしてみたほうが面白くなりそうな気がした。