娘が帰ってくるところ

ぼくの住まい論


早番で出勤するとき、駅から店まで、
太陽に向かって歩くことになる。
まぶしい。手で陽射しをよける。
スペインを歩く父を思う。


車中のとも。
内田樹ぼくの住まい論』(新潮社)


家のことについて書いてある本なのだろうけれど、
内田樹の持論が随所に噴出していて、
お馴染みの話を聞く安心感。

10年ほど前に高校を卒業した娘が東京へ行くときに、ぼくが娘に言ったのは二つだけです。「金なら貸すぞ」と「困ったらいつでも帰っておいで」。親が子どもに向かって言ってあげられる言葉はこれに尽きるんじゃないでしょうか。泊まるところがなかったら、いつだって君のためのご飯とベッドは用意してあるよ。この言葉だけは親はどんなことがあっても意地でも言い続けないといけないと思うんです。(p.16)


もちろん、凱風館について書いてある本を読むのは初めてなので、
そこんところの記述はピチピチしていて面白い。写真や図版が多いのもいい。
設計をした光嶋裕介というヒトも、とてもいい感じ。笑顔もいい感じ。
いい笑顔の写真を見ると、嬉しくなる。職人さんの笑顔もすばらしい。


購入。
土橋正『文具上手』(東京書籍)


気になる新刊。
小林よしのりゴーマニズム宣言SPECIAL 脱原発論』(小学館