ふろくvs笑顔
雑誌のふろくつけ作業は、いくつもの雑誌が重なると、
かなりしんどい。プレッシャーで、笑顔がにぶる。
レジにやってくるお客さんや問い合わせの電話が、
「敵」のように感じてしまう。それでも、この作業を、
なるべくポジティブな気持ちで行えるよう、
「このふろくをものすごい欲しがってるヒトがいるのだ」
と一生懸命に想像しながら、ひもで結んだりしていた。
ひとつひとつの作業は、それほどでもない。
それが重なると大変なのだ。
Seventeen、Popteen、nicola、ピチレモン、
小学一年生、小学二年生、おともだち、たのしい幼稚園、
てれびくん、テレビマガジンなどなど。
関西ウォーカーまで付録だったのは、泣けた。
まぁ、戦争と比べたら、なんてことないけどね。
もうちょっと、頭がいいと思ってたよ、日本人。
なんとかならないのかしら、このふろく文化。
車中のとも。
高橋健二『ケストナーの生涯―ドレースデンの抵抗作家 (福武文庫―JOYシリーズ)』(福武書店)
病人なのに彼は「サーカスの小びと」の原稿をどんどん書いた。レムケは赤ぶどう酒をあてがわれ、できあがる原稿を次々と読まされた。さし絵画家としてそんな幸福なことはなかった、とレムケは回顧している。(p.222)
子どものころ、「ぶどう酒」という飲み物が、
ものすごくおいしそうに思った記憶がある。
なんか、甘いぶどうジュースのイメージだ。
赤ワインは、けれども、苦手。飲むと悪酔いする。
僕には、赤ぶどうジュースで十分だ、今でも。
ケストナーと組んださし絵画家には、ホルスト・レムケ、
エーリヒ・オーザー、ヴァルター・トリヤーがいる。
ちくま文庫の『人生処方詩集』*1の表紙は、オーザー。
さて、7月が終わります。
8月も、がんばるぞー。
ふろくに負けず、笑顔。
*1:エーリッヒ・ケストナー、小松太郎『人生処方詩集 (ちくま文庫)』(筑摩書房)