僕は今でも大好きだ

ぐっとくる題名 (中公新書ラクレ)


二日ぶりに外界へ。
駅への足取りもよちよち。
で、狙っていた電車には間に合わず。
なんとなく、身体によさそうと思って、
こいつを鞄に入れてきた。


車中のとも。
内田樹私の身体は頭がいい (文春文庫)』(文藝春秋


ふたつ、みっつ読んで、元気になる。
今日は、天気がいい。病気になって、
健康の大切さを思い知る。思い知るために、
ときどきは、具合が悪くなればよいのだろう。



読了。(再読)
ブルボン小林ぐっとくる題名 (中公新書ラクレ)』(中央公論新社


やー、面白いね、ブルボン。
『タンノイのエジンバラ』を「失敗」と言っていた。*1
「売れなかったから」ということで。でも、4つの中で、
やっぱ「タンノイ」が一番ですよ、本のタイトルにするなら。


枡野浩一の言う「すべての読者は三十歳になるし、三十歳だし、
あるいはかつて三十歳だったことがあるから」という理屈もわかる。
わかるけれども、それだけ裾野を広げてしまうと、どうにも、
本の持つ「鋭さ」が鈍ってしまいそうな気もする。


実際にはなかったとしても、似たような本が既にあるような気もする、
というのも不利な要素ではないか。『二十歳』とか。『十七歳』とか。
『「三十歳までなんか生きるな」と思っていた』なんてのも出たし。*2
『タンノイのエジンバラ』は、もう出ないんじゃないか?


まぁ、本人も「今でも大好き」と言っているタイトルを、
あたしがごちゃごちゃ擁護するこたぁないんですがね。
しかし、この本、ただケラケラ笑わせてくれるだけでなく、
案外、いろいろな本に対して「あ、これ読みたいな」という
気分にさせてくれるところも、嬉しい。


「あらゆるジャンルの題名から参照したかったが、絵画や彫刻の
題名から一つも選べなかった。自分自身の世界の狭さ、教養の
足りなさを思い知った」などと反省(?)してらっしゃいますが、
僕には、むしろ、ちょうどいい。続編も読んでみたいくらいだ。


カフカの『アメリカ』についての文章なんて、
ほんと、身震いしてしまいましたよ。

我々はなにかを愛するとき、その名前も込みで愛しているのだ。(p.155)


帰宅したら、定期購読しているブレーンが届いていた。
ブレーン 2010年 03月号 [雑誌]』(宣伝会議


青山デザイン会議には、この3人、
松岡正剛、永原康史、内沼晋太郎。


表紙に、「出版不況もデザインで一喝」とある。
デザインの現場』が一喝されてるじゃないですか(涙)。