太宰治は実在した。

詩が生まれるとき

読了。
野原一夫『回想 太宰治 (新潮文庫)』(新潮社)


いろいろな本で読んだはずのエピソードも、あらためて野原一夫の視点から描写され、
しかもその、他のひとが記述した文章なども引用して説明せられると、
たとえば太宰が亡くなった直後の様子なども、ありありと見えるようだった。
太宰治という人物がどんなふうに生きていたのかという様子を、
今までで一番リアルに想像できたような気がする。

そのとき臼井さんから、今後のことを問われ、太宰治を書きたいと思っていると私は答えた。それはいい、と即座に臼井さんは言って下さった。きみはいつかは太宰のことを書かなくちゃいけなかったんだ、いい機会がめぐってきたと思わなくては。筑摩の倒産は残念だが、きみにはかえってよかったんじゃないか。ぜひ、書けよ。来年の一月一日から書け。いいか、一月一日からだぞ。(p.218


気になる新刊。(既刊もあるデヨ)
藤森照信、藤塚光政、伊東豊雄山本理顕アトリエ・ワン、阿部仁史、五十嵐淳、岡啓輔、三分一博志、手塚貴晴+手塚由比、大西正紀+田中元子/mosaki『藤森照信 21世紀建築魂 ― はじまりを予兆する、6の対話 (建築のちから)』(INAX出版
永井宏、福田利之みんなねている』(millebooks)
松原卓二『動物オメガ図鑑 カワイイのはクチでした』(マガジンハウス)
福田和也旅のあとさき イタリア・エジプト編 世界を盗もうとした男』(講談社
上田信行『プレイフル・シンキング』(宣伝会議
海老名保『奇跡のご当地ヒーロー「超神ネイガー」を作った男~「無名の男」はいかにして「地域ブランド」を生み出したのか~』(WAVE出版)
村上和雄スイッチ・オンの生き方』(致知出版社
太田肇『認め上手 人を動かす53の知恵』(東洋経済新報社
大竹昭子随時見学可』(みすず書房
野坂昭如(句作実践)、宮田昭宏(記録編集)『ひとり連句春秋 脳力アップのための言葉遊び』(ランダムハウス講談社
新川和江詩が生まれるとき』(みすず書房
絲山秋子絲的サバイバル』(講談社
佐野洋子問題があります』(筑摩書房
坂口恭平TOKYO一坪遺産』(春秋社)
荒川修作三鷹天命反転住宅 ヘレン・ケラーのために―荒川修作+マドリン・ギンズの死に抗する建築』(水声社


『みんなねている』福田利之展覧会が、
7月18日〜31日まで青山ブックセンター本店にて。
というチラシをもらったが、ネットには載ってないね。
トークショーについてしか載ってないね。*1


『詩が生まれるとき』どこかで読んだような気がしたが、
新川和江じゃなかったのかしらん。あー、茨木のり子の、
詩のこころを読む (岩波ジュニア新書)』(岩波書店)と混同したかな。