セイゴオさんの読み方

ワークショップ―偶然をデザインする技術


朝、いつもの電車ででかけたにも関わらず、
寄らずにはいられなかった。文教堂書店市ヶ谷店。
10時前の店内にもけっこう客がいる。イエス!朝活!
あ、いかん、バイトが始まっちゃう。急げ。


購入。
松岡正剛多読術 (ちくまプリマー新書)』(筑摩書房


と、いうわけで、ようやく入手のこの一冊。
プリマー新書の装丁はとても好きだが、
松岡さんの正面写真が帯のこの本は、
他のにも増していい感じ。白っぽいね。


昼休憩にぱらぱらしてたら、どうにも面白そうで、
友人に、メールで知らせまくる。今思えば、
読み終えてないのに、なんて無責任な。


それでも、ビジネス系の読書術や、
文芸志向の読書論とも違っている、
わくわくするような読み方が、
押し付けがましくなく紹介されているから、
知らせずにはいられなかった。


この、押し付けがましくない、というのが、
ぼくにとっては高ポイントだ。*1
複合読書法、気になる。


そいつをすれば、朝のちょっぴり残念な一冊も、
輝く知識の織物を構成してくれるかもしれぬ。


車中のとも。(行き)
中西紹一、松田朋春、紫牟田伸子、宮脇靖典『ワークショップ―偶然をデザインする技術』(宣伝会議
走り読み。走り読みの時は読了、っていいにくいね。


『アイデアのつくり方』*2とか、『デザインのデザイン』*3とか、
IDEO社の『発想する会社!』*4とか深澤直人とか、
なんとなく扱っている内容は面白そうなんだけど、
なんちゅうか、面白くない感じなのはなぜなんだ。
ポストイットの誕生秘話の話とかいいんだけどね。
用語のモンダイ、語り口調のモンダイかなぁ。


「ワークショップという手法への関心の高さ」を、
グーグルで「ワークショップ」を検索したときの件数で示しているのも、
果たしてその約960万件のうち、この本でさすところの、
「広告を含むコミュニケーション・ビジネスに強い影響を与える存在」
としてのワークショップと関係している文書がどれだけあるのか。
そういったことが本書の冒頭で書かれていてがっかりしちゃったのが、
モンダイなのかもなー。「偶然をデザインする技術」とか、
副題は完璧な煽り文句なのになー。残念。


正直、『クリエイティブな習慣』と間違えてもってきたんだけどね。*5
明日は、『クリエイティブな習慣』持って行くかな。
そうして、複合読書していけばよいのかしら、
セイゴオ先生?


追記:
キーブックについて。
今のところ、僕のキーブックの候補は、
原研哉デザインのデザイン』(岩波書店)だ。
いつか再読しなきゃ、と思いつつ、まだ一度しか読んでない。

*1:筑摩書房の高田俊哉が聞き役になっている、というのも読みやすさの一因だろう。高田の名前はあとがきで明らかにされるが、本文中では名無しのインタビュアーとして扱われている。

*2:ジェームス・W・ヤング、今井茂雄『アイデアのつくり方』(ティビーエス・ブリタニカ/TBSブリタニカ

*3:原研哉デザインのデザイン』(岩波書店

*4:トム・ケリー、ジョナサン・リットマン、鈴木主税、秀岡尚子『発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法』(早川書房

*5:トワイラ・サープ、杉田晶子『クリエイティブな習慣―右脳を鍛える32のエクササイズ』(白水社