38歳、38頁、0.38mm

車中のとも。
片岡義男万年筆インク紙』(晶文社


昨日の読みなおしの続きから読んでいく。
字を書かない人、片岡義男が短編ミステリーを翻訳することになったいきさつ、読みたい。
p.37まで来た。すてきな青いスピンは、まだもっと先にある。眠いながらもずいぶんと進めてしまったのな。


「僕の日常に必要なもの」として、「書籍、古書、洋品、食事の店、銭湯、
映画館、ビリヤード、レコード店、文具店など」(p.38)が挙げられている。
すばらし。


順調に退勤。今日はまた、グランフロントでトークイベントに。


「プロフェッショナルリターンズ〔関西版〕」


途中の乗換え駅で、腹ごしらえをしようとお店を探す。
めったに入らない松屋で牛丼的なものを食す。汁がついてくるのな。


改札からグランフロントまで、つい先日も通ったルート。
開場にはまだ少しだけ時間がある。迷った末に、横綱の顔を拝みにいく。
景色の良い窓の前を通ってトイレに行ったあと、なんとなく、
見つからなくなった極細ボールペンを買い直したくなり、
文房具コーナー(伊東屋)を覗く。おもいがけず、
0.28という表示を見つけて小躍りしたが、
ノック式の感触が気に入らず、結局、
こないだと同じ0.38のを買う。


そして、イベントのあと、その時の気分で何か買ったらいいんじゃないか、
という心の声を聞きながらも、今日、ここでアレを買えたらなぁ、
と思い描いていた本の前に来てしまう。プロフィールを見て、
車椅子生活になったのが38歳であることを知り、購入を決意。


購入。紀伊國屋書店グランフロント大阪店。
児玉憲宗『尾道坂道書店事件簿』(本の雑誌社


5人の登壇者のうち、OSKでご一緒した方が3人。
残念ながら星さんはいらっしゃらなかったが、
萩原さんがやたらと会場に水を向けるので、
いろいろな立場のひとの言葉が聞けて鼻の穴が開いた。
会も終わるというころ、大垣書店の方の発言に胸が熱くなる。


トピックスはたくさんある。
どれをどう考えたらいいのか。
まずはそこを整理して、それからひとつずつ。
今後の、自分の課題だ。


それにしても、ショータローさんの姿勢は聞いていて気持ちいい。
いつもツイートを読んでいて思うのだが、ショータローさんと一緒に働いてみたいと、
今夜も思ってしまった。終わった後、ボールペン話を種にまとわりついてしまって、
すみませんでした。


帰りの電車、眠気をまぶたにたたえながら、
片岡義男を読み続ける。いつのまにか青いスピンを追い越していた。
途中、本を鞄にしまって世田谷ピンポンズを聞いたりしてみたが、
しばらくするとまた取り出して続きを読んでしまっていた。
いや、眠い時に読もうとしちゃ、ダメだってばさ。


雨宮まみの訃報に衝撃を受ける。
40歳だったそうだ。


あと2年か。