ただひとりの読者

世に出ないことば


読んでます。
荒川洋治世に出ないことば』(みすず書房
p.56-57の「動揺」はやはり見開き2ページのみのエッセイ。
戦時中に文壇に登場したAという作家のことを話したとき、
その作家の郷里(荒川氏と同郷?)にもかかわらず、
会場にいた150人くらいのうち4、5人くらいしか、
知らないように感じられたのだという。


Aさんの作品を読んでいるのも、名前を知っているのさえも、
自分しかいないのではないかということばが出た。
おそろしい。名前を教えてくれてもいいのにな、
とも思った。でも、聞いても読まないかもだし、
そういう軽はずみな読者には知らせたくないのかもしれない。


トイレのとも。
岩田靖夫ヨーロッパ思想入門 (岩波ジュニア新書)』(岩波ジュニア新書)