孤独としあわせのカクテル
読了。
角田光代、佐内正史『だれかのことを強く思ってみたかった 集英社文庫』(集英社文庫)
角田光代の書く文章に、どうしようもなく孤独の声が響いていることに、
いまさらながら気がついた。遠くない他人との間に深い裂け目。
飛び越えられないことはないだろうが、細くなきわたる風。
銀杏のアーチの入り口で、午前中からずっと、私は銀色の非常用リュックをしょって突っ立っている。
『だれかのことを強く思ってみたかった』(p.180)
友人の結婚式。
幸せは、幸せを呼ぶと信じたい。
どんどん幸せになっちゃってください。
そっちに世界をひっぱっちゃってください。
角田光代も、結婚したんだよなあ。
あのひとの孤独は、いま、どうしてるんだろう。
元気かしら。