電車と人生

車中のとも。
エーリッヒ・ケストナー、小松太郎『人生処方詩集 (ちくま文庫)』(ちくま文庫


用法、というのがあって、
「春が近づいたら」とか、「金が少ししかなかったら」とか、
そういうのを眺めてから、そこに示されたページの詩を読む。


今まで、常備薬として重宝してきたほどではないが、
それなりに慰められてきた。ひとにあげたこともあった。
なんとなくこころが晴れない、というときなら、効く。


最初の詩は、「列車の譬喩」で、どうしてか、
これを一番読み返しているように思える。
銀河鉄道の夜」を思い出した。
あと、999とか。ニヤニヤ笑う車掌。


電車と人生って、むすびつけやすいのかしら。
今日、のぞみに乗ったのだけれど、早すぎて、
ちょっと気持ち悪かった。人生はよくわからんが、
電車はもうちょっとゆっくりのが、好きだ。


銀河鉄道は、きっとゆっくり走るんだろう。
カンパネルラ、君の車窓を楽しみたまえ。