愉快な雨と、明日へ

忘れられた巨人 (ハヤカワepi文庫)


雨。
気分が落ち込んだり、持ちあがったりするのは、
気圧の影響なのだろうか。美味しいものを食べたり、
欲しい本について考えることが、ぼくを明日へ運んでくれる。


購入。
カズオ・イシグロ、Kazuo Ishiguro、土屋政雄忘れられた巨人 (ハヤカワepi文庫)』(早川書房
北村薫太宰治の辞書 (創元推理文庫)』(東京創元社


買ってしまった、カズオの新刊。
新刊の発売日に購入するって、静かに興奮するな。
まぁ、文庫なんだから、そんなに騒ぐなよ、っていう。
(いやでも昨今の文庫は、お値段的にもなかなかの存在感でして)


車中のとも。
若菜晃子『街と山のあいだ』(アノニマ・スタジオ

私は急に、雨のなかを歩いていることが愉快になってきた。街でずぶ濡れになって歩いていたら、傘を忘れた人か、風変わりな人としか思われないだろう。しかし山では誰も怪しまない。むしろ、山は雨のなかを濡れて歩くという行為が心おきなくできる。それは山だけで許された甘美な時間である。(p.85)