本たちの幸せな並び方

2020年人工知能時代 僕たちの幸せな働き方


娘の「6時過ぎてんで」という声に、
一気に目が覚める。過ぎてなかった。


ありがとう、娘よ。


車中のとも。
堀江敏幸バン・マリーへの手紙 (中公文庫)』(中央公論新社

ひさしぶりに読み返した井上靖の詩にうながされるかっこうで、夏の一日、表題に「運河」の文字を冠された数冊の小説を、少年時代の夢想に輪を掛けた気晴らしとして読んでみることにした。そういう本が手もとに集まってきたのは、私がこの単語に奇妙な愛着を抱いているからにすぎず、タイトルを除いてたがいの関係性はかぎりなく零に等しい。(p.71)


旧友の本がそろそろ発売になる、
ってんで検索したら新刊で今日、
入荷していた。


そういえば、もう一人、本を出していたぞ、
と検索したら、とっくの昔に入荷していた。
同じ学校に通っていた男たちの本を、
勤め先で購入する不思議。


できれば、もう一人、旧友が買いに来て、
俺がレジを打つって状況が欲しかったが、
いやいや、今日のこれだけで十分な僥倖。


購入。
藤野貴教『2020年人工知能時代 僕たちの幸せな働き方』(かんき出版)
井出穣治『フィリピン―急成長する若き「大国」 (中公新書)』(中央公論新社


帰りの電車で読もうかとも思ったけれど、
昔ばなしに花が咲いているようだったので、
ふたりをビニールに入れたまま、読みさしのこっちを読む。


車中のとも。
堀江敏幸バン・マリーへの手紙 (中公文庫)』(中央公論新社


「束ねた柱」を読んだ。
「親しい仲間として一度も意識したことのない同級生」を、
かように克明に記憶している堀江氏。ぼくもまた、
そのように誰かの記憶に残っているだろうか。