季節の後ろを走らせてください
家を出て、信号を曲がって坂を上るところで、
今まであったことのない、おそらく男性の、
伴走者が現れた。ほぼ同じ速度の小走り。
わずかに彼が先行している。そのまま、
彼の後ろを走って坂を上っていく。
花芝商店街が途切れるあたりで、抜かした。
抜かしてしまうと突然、ヒヤリとした気もちになる。
誰かと一緒に走るときは、後ろを走る方がだんぜん楽だ。
そのまま、メモリを強にして階段を駆け下りていった。
男が駅構内まで来たかは確認しなかった。
もしかしたら、セブンイレブンとかに、
寄ったかもしれない。
車中のとも。
山村修『増補 遅読のすすめ (ちくま文庫)』(筑摩書房)
今日は、岩波少年文庫の『マリアンヌの夢』*1の紹介。
マリアンヌの描いた家の様子がわりと詳しく記されてるなぁと思いきや、
そのあとはざくざくっと進んで「読みおえたあとの清々しさ」(p.192)へ。
この短さの中で読みたくさせる語り口。すごい。
もうひとつ、辻信一『スロー・イズ・ビューティフル』(平凡社)*2。
エンデの『モモ』に出てくる道路掃除夫ベッポが伴走してくれるこの短い書評も、
ホッと一息つかせてくれる。「遅読」をすすめる山村修には心強い援軍だろう。
2分乗換えダッシュで、いつもの兄さん登場。
兄さんの後ろを走る、いつものコース取り。
そのまま次のホームまで後ろを走り、
これだ、やはり二番手が楽だと確認。
乗換あとにもう一編。今度は米村圭伍『影法師夢幻』*3を。
「いわゆる大坂夏の陣がこの物語のはじまりに据えられる」(p.198)とある。
2016年、大河の終わりを惜しむ方にも、扉は開かれているかもしれません。
TLで見た文春のユニクロ潜入記事が気になって、購入。
在庫あるのにどの棚にあるか見つからなかったド嬢が突然現れたので、
それとだるまちゃんとを合わせて購入。
購入。
『週刊文春 2016年 12/8 号 [雑誌]』(文藝春秋)
かこさとし『未来のだるまちゃんへ (文春文庫)』(文藝春秋)
施川ユウキ『バーナード嬢曰く。 (REXコミックス)』(一迅社)
屋外に出てきて、空気の匂いがいいな、と思うときがある。
花の匂いとかでなく。冬の匂いか。
車中のとも。
『週刊文春 2016年 12/8 号 [雑誌]』(文藝春秋)
週刊誌は車内で読み切りたいもの。横田増生のユニクロ潜入取材記事。
「『知識労働者たれ』という柳井イズムが私にも浸透してきたようだ」(p.24)
最初に聞いたときブラックフライデーって嫌な響きだと思ったが、
ユニクロ従業員は、どんな気持ちで口にするのだろうか。
増田氏、今も潜入中だそうな。マジか。
ふらふらと啓林堂書店に立ち寄る。
気になる新刊。
角田光代『なんでわざわざ中年体育』(文藝春秋)
西加奈子『i(アイ)』(ポプラ社)
酒井順子、高橋源一郎、内田樹『枕草子/方丈記/徒然草 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集07)』(河出書房新社)
島尾敏雄、梯久美子『妻への祈り - 島尾敏雄作品集 (中公文庫)』(中央公論新社)
加藤典洋『戦後的思考 (講談社文芸文庫)』(講談社)
川崎昌平『重版未定』(河出書房新社)
大崎善生『いつかの夏 名古屋闇サイト殺人事件』(KADOKAWA)
『なんでわざわざ中年体育』これはきっと、俺が好きなみつよだ。
こういうの、久しぶりに見た。いや、ぜんぜん追いかけられてないけど、
久しぶりに俺の好きなみつよのエッセイ本を見つけてしまった。
『枕草子/方丈記/徒然草』もう出ていたのか!
これは買おうと思っていたのだが、もう出てしまったのか。
月報の武田砂鉄も気になる。
『重版未定』こないだ2階を探して見つからなかったのだが、
やはり1階にあったのか。漫画とはいえ、特殊な感じだもんな。
パラパラしたら、麻雀の場面だった。強い。
欲しい本の大量発生にめまいを覚えながら、店を出た。
できれば最初にその本を触ったお店で買うようにしたいと思っているのだが、
ちょっと多すぎて決められなかった。というか今日はすでに3冊買っているし。
それでも月初なのでフジケイ堂を覗く。外国の人が、何かたくさん買っていた。
購入。フジケイ堂小西通り店。
中村柾子『絵本はともだち (福音館の単行本)』(福音館書店)
12月、始まりました。