獅子と洋子

娘と私 (ちくま文庫)


ひとりで飛ぶつもりが、
送品表を家に置いてきて、
とんだ滑走鳥だ。


TLで、平松洋子小川洋子
ダブルヨウコの新刊情報を得る。


平松洋子小川洋子『洋子さんの本棚』(集英社
2015/01/05発売予定とある。
http://www.hanmoto.com/jpokinkan/bd/9784087715910.html

人生50年。少女時代の思い出から踏みしめてきた女の踊り場、抱腹絶倒の人生の極意まで──。ともに読書家として知られる作家とエッセイストが、本と人生を名著とともに語り尽くす、実践的対話集。


ヨウコといえば、初恋の相手が陽の字のヨウコちゃんだったので、
その後の人生、ヨウコと聞けばすべて陽の字を当ててきたぼくなのだけど、
まさに恋の真っただ中、かのジョン・レノンの「Dear Yoko」という曲を知り、
変声期前の高音でのどをかきむしってみたのはいいが、そのヨーコ・オノ、
オーシャンチャイルド、洋子だったと知ったときの落胆といったら。懐かしいや。


その洋子さんに、20年以上たってから、(しかもダブルで。ファンタジーだね)
これほど歓ばせてもらえることになるとは、思いもよらず。
今日は、安心して、「Dear Yoko」を口ずさみましょう。


気になる新刊。
獅子文六娘と私 (ちくま文庫)』(筑摩書房
長薗安浩田村隆一言葉なんかおぼえるんじゃなかった: 詩人からの伝言 (ちくま文庫)』(筑摩書房


車中のとも。
平松洋子野蛮な読書 (集英社文庫)』(集英社文庫


獅子文六が出てきた。あたしが、
『娘と私』が気になってるのを、
知っているのか、洋子?

げんざい獅子文六の著作はそのほとんどが絶版で、ともすると「忘れられた作家」として扱われがちである。発表当時の新しさが、時代を経ることで逆に古くなったから、といわれる。あくまでも娯楽小説の域を出なかったから、ともいわれる。流行作家の宿命といってしまえばそれまでだが、しかし、さかんに書き綴った食味随筆ひとつとっても、文章には偏屈偏狭の衣をかぶった人間観察者の視線の鋭さがそなわっていた。だからこその狷介孤高。かんたんに食えるわけがない。(p.168)


けれども洋子は、(あの頃の洋子は)2014年の秋、
ちくま文庫で『コーヒーと恋愛』*1、『てんやわんや』*2
『娘と私』が手に入ることを、知らないようだった。


ぐは!
今、調べたら、ちくま文庫の『てんやわんや』、
解説が平松洋子さまではありませんかッ!
ひー!


とはいえ、ぼくが読んでみたいのは、
あくまでも、『娘と私』です。


装丁や、曽我部恵一や、洋子さんに誘われても、
読んでみたいのは、『娘と私』なのです。


今は、ね。