子どもの立っているところ

今こそ読みたい児童文学100 (ちくまプリマー新書)


妻が出張にでかけた。
「窓から見るー」という娘の声に応えて、
初めて窓からの見送りに挑戦するも、
降りしきる雨の音にかきけされて、
僕らの「おーい」は届かなかった。


休みのとも。
赤木かん子今こそ読みたい児童文学100 (ちくまプリマー新書)』(筑摩書房


撫でて、って言っといて、自分は袋にいれっぱ、という。
しかも、買った本、勘違いしてアップしてるし。(←修正済み)


ちくまプリマー新書というのは、中高生向けかと思ってたのだが、
この本の「はじめに」を読むと、少なくとも赤木さんは、
「大人」に向けて書いているような感じだ。

今の大人で物語の好きなかたが読んだら面白い、といっていただけるだろう本を百冊集めてこの本を作ってみました。(p.4)


まぁ、中高生を含めて「児童文学では対象外となる大人」とすればいいんですが、
なんとなく、ちくまプリマー新書の対象としては、上を向きすぎてるかな、と。
中高生に向けて語りかけている著者の姿を後ろから眺めてるつもりが、
ふと気づくとこっち目線で話しかけられててぎょっとする、みたいな。


「ケータイの出てこない時代のものはもう子どもには読めないのが普通です」(p.3)
というところも、気になった。え?そうなの?じゃ、ぼくが子どものころ読んでた本は、
今の子どもには、「読めない」の?「読めない」ってのは、面白くない、ってこと?
「そんなはずはない」と思う一方で、ケータイの出てこない時代の物語を薦めたとき、
子どもたちが心の中で「古いなー、興味ねーなー」と思っているかもしれない、
という可能性は、否定できない。うーむ、どうしますか、三島さん?


と、みだりに三島さんに振ってみた。


『THE BOOKS』第2弾 「この一冊」募集中!(株式会社ミシマ社のblog)
http://blog.mishimasha.com/?eid=995896

『THE BOOKS for the future 
〜365人の本屋さんが選んだ中高生が本好きになる「この一冊」(仮)』
ご選書くださる書店員の方を募集いたします!!


ま、最初は(最初?)、「ケータイの出てこない物語なんて」って思う子も、
『THE BOOKS for the future』に出てくる本のどれかには、
やられちゃって本が好きになっちゃう、と信じたいけどね。
全員が全員、とまでは言わないけれど。


そう思うと、ぼくが引っかかった上記の引用した箇所は、
「『ケータイの出てこない時代のものはもう子どもには読めない』ことが多いです」
とかだったら、ヘーキかな。あんまし、変わらないか。「子ども」ってのが、
どんな子どもを想定しているかも、わからないしなぁ。うちの「子ども」は、
ケータイの出てこない「きれいずきティッチ」とか、好きですけどね。


本と本屋さんのことに思いを巡らしてたら、
ずいぶんと遅い時間になってしまった。
ふらふらと夜の通りに出かけて行って、
蔵でいっぱいひっかけてきた。


ずいぶんと楽しそうなざわめきに身を浸して、
にこにことビールを飲んできた。お酒が弱いから、
ちょっと飲めばすぐにいい気分になる。