ひとりになっても思い出せない

SWITCH Vol.29 No.5(2011年5月号) 特集:東日本大震災


ひとりでいるときこそきちんと生活しておきたい。
必死にお弁当をこさえて、夜明け前の街路へ飛び出す。
出発前にいくつか仕込んでおいてくれた妻に感謝。


今日も、わたしを待っている人はいない。
昨日は、雨が降りそうだったので急いで帰ったが、
今日は、雨が降るという話は聞いていない。


と、いうわけで、ちょっとブックオフに寄り道。
なんだか古くてなつかしくも恥ずかしい歌を聞きながら、
ときどきはさまる「本を売るならブックオフ〜♪」というフレーズ、
気にはなるけどなかなか読めそうとまで思える本は見つからず、
うろうろ、うろうろとしながら、それはきっと幸福な時間だった。


入り口入ってすぐの50円均一で古いこどものともを一冊、
105円文庫棚をじっとり回って2冊。雑誌のところも、
丁寧に見ていたら、これまた古い『SIGHT』が。
マンガ特集、これは初めて見たなぁ。最近のマンガは、
とんとわからないが、この特集は昔のマンガを振り返ってるぽいので、
買おうかな、と思う。400円もするが、今日は20%割引の券があるのだ。
さらに見ていると、3.11の特集の『SWITCH』があった。300円。
『走れ!移動図書館』で、東日本大震災が肋骨の裏側あたりにジクジクしていて、
どうにも無視できない。いろんな人が、3月11日から13日のことを報告している。


僕は、思い出せるだろうか。3月11日のことは、思い出せる。
12日はどうだ。13日は、どうなんだ。金、土、日だ。
全部、仕事だった。家ではどうだったんだろう。
娘はまだ、産まれていなかった。妻は、土日は休みだった。


宿題。
2011年3月11日から13日のことを思い出す。


購入。ブックオフ玉造駅前店。
山�啗香文子『のねずみもんのつくったものは こどものとも 年中向き 2001/10』(福音館書店
おしまいのページで (文春文庫)』(文藝春秋
椎名誠さらば国分寺書店のオババ (新潮文庫)』(新潮社)
SWITCH Vol.29 No.5(2011年5月号) 特集:東日本大震災』(スイッチパブリッシング)
SIGHT61号 2015年 04 月号 [雑誌]: ロッキング・オン・ジャパン 増刊』(ロッキングオン


レジにて、「20%割引は雑誌には使えません」と言われる。
動揺を隠して、「はい」と答える。「えー、雑誌は半額になりまして・・・」
知らぬうちに、雑誌半額の時間(時期?)だったらしい。
良かった。


車中のとも。
鎌倉幸子『走れ!移動図書館: 本でよりそう復興支援 (ちくまプリマー新書)』(筑摩書房

陸前高田市立図書館は、職員七人全員が死亡、もしくは行方不明。館内はすべて水没。(p.55)


ゆうべは、結局エアコンをつけてしまった。
今夜は、白い息を吐きながら、ストーブにあたる。
珍しく、お湯割りなんぞを飲みながら、食事。
湯船に湯を張り、文庫本を持ち込んでみた。


風呂読み。
デイヴィッド・クンツ、畔上司『急がない!ひとりの時間を持ちなさい』(主婦の友社


2011年3月11日、逗子市は夜中まで停電していた。
ロウソクで過ごしていたのは覚えている。風呂はどうしたろう。
さすがに、当日は入らなかったろうか?風呂に入ると、
身体自体が温まるから、あまり暖房は要らなくなる。


湯冷めする前に、眠ってしまおう。