本と歩く日記

言葉と歩く日記 (岩波新書)


娘を保育園に送り出すのに手間取って、
鍼の予約に遅れてしまった。治療を済ませ、
職場へ。昨日しそびれた客注手配などを少々。


12月の電気代が高かったから、少しでも家にいる時間を減らして
光熱費を下げたいところ。そこで定期券を使って暖かい電車の中で本を読み、
ついでにちらっと仕事する作戦。読書が、はかどった。


車中のとも。
多和田葉子言葉と歩く日記 (岩波新書)』(岩波新書

自分がそう思ったのだから「春はあけぼの」と言い切ってしまえばいいのではないか。聞き手にも同じ意見を持つように強制しているわけではないのだから。(p.102)


今いる場所がどこであるかによって、思い浮かぶこと、思い出せること、語りたくなることなどが変わってくる。(p.108)


インタビューに答えながら分かってきたことは、旅はその旅について書き終わるまで完結しないということだった。(p.110)


それを調べている時間は今日はなさそうだ。そして、明日になれば明日の問いが頭に降りかかってくる。(p.115)


本を読みながら、いろいろ連想がひろがったり、
刺激を受けた箇所を自分宛てのメールで送るのだが、
たいていは、一日につき一箇所くらいで、それを、
このブログでの引用に使っている。


けれども今日は、たくさん読んだからか、
読んでいるときの気持ちが、澄んでいたからか、
やたらと気に入る箇所が目についてしまって、
いちいちここでその連想を記すのが面倒になっちゃった。


いかんなー。面倒なところに、カギが潜んでいるというのに。


ともかく、こいつは期待以上に、いい本だった。
ボクはまったくバイリンガルではないのだけれど、
日本語と日本語以外の言葉とともに暮すのって、
すごく刺激的なんだろうな、と思った。


読了。
多和田葉子言葉と歩く日記 (岩波新書)』(岩波新書


買ってすぐにぱらぱらしたときに目についた日付で、
なぜか1年以上の日記が載っていると思い込んでしまったのだが、
実際には、1月1日から4月15日までの日記であった。
また、2012年だと思っていたが、2013年のだった。


日記を毎日書く、ってすごいよな、と思う。
憧れる。なぜだろう。日記の魔力、日記の魅力。
書き留めることへの、憧憬。


帰宅すると、ポストに大きな封筒が届いていた。
平野甲賀の仕事 1964−2013 展』(武蔵野美術大学
ぱらぱらとめくると、迫力の書影がいくつも!
こ、これは想像以上にわくわくする!